BOOK
□とんでもニュース
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「な・・・マフィア・・・!?」
ジョディ曰く、
『イタリア最大のマフィアが黒の組織に目をつけ、表と裏からぶっ潰した』
と。
ちなみにそのマフィアとは言わずもがな、ボンゴレである。
それまで黙っていた哀が、初めて口を開いた。
「インターポールはわかるけど・・・なんでイタリアのマフィアが・・・?組織のアジトがイタリアにもあったの?」
「んー、それがそうでもないらしいのよね・・・」
と、ジョディが顎に手を当て疑問符を浮かべたところで、ジリリリと電話が鳴った。
「はい」
哀が出て、受話器の向こうから聞こえてきたのは、聞き覚えのない男の声。
『灰原哀か?』
低い声にびくりと哀が身体を震わせ、肯定の言葉を返すと、ホッとしたように男が息をついた。
「あの、どちらさまですか?」
『ああ、そうだったな。ボンゴレの嵐の守護者、と言っておこう。単刀直入に言う。灰原哀、江戸川コナンに、護衛をつける』
「・・・は?」
思わず受話器を離す哀に構わず、男、獄寺は続ける。
『今朝のニュースで、黒の組織が壊滅したのは知ってるな?』
「は、はい・・・」
『まだ残党がいる。戦闘力は大したことないが、何分数がな・・・』
悔しそうに言う獄寺には悪いが、哀は全く事情が飲み込めない。
ボンゴレってアサリですか?それともジョディの話にあったマフィアですか?
なんで自分達の事を知ってるの、どっから入手した情報なんだ。
聞きたいことはいろいろある。
だが、哀に出来た決断は一つだけ。
「工藤くん、代わってくれる?」
コナンに受話器を渡した。