BOOK
□とんでもニュース
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「あの、灰原が理解できていないようなので代わりました、江戸川コナンです」
『ああ、男の方か・・・灰原哀にも言ったが、お前達にボンゴレから護衛をつける。何、別に気負わなくていい。友達感覚でな』
「なんでそんなことを・・・?俺達、ただの小学生ですよ?」
若干厳しい顔をしながら、獄寺に『ただの小学生』と告げる。
すると、とんでもない返答が返ってきた。
『もうお前達の正体は知ってる。工藤新一と宮野志保だろう?』
「!!」
『ボンゴレの情報網はすげえからな。そんくらいすぐわかる』
何処か誇らしげに語る獄寺とは対照的に、コナンは沈黙した。
黒の組織を潰したのだから信用していいのだろうか、でもマフィアだし・・・
そんな葛藤なんぞ何処吹く風。
獄寺は既に護衛が日本についているだろうということを口にした。
獄寺によると、ツナが超直感でコナン達のことを悟り、ボンゴレの情報処理班に調査を頼み、確信を得た。
殺される前に保護しようとしたが、二人とも友達と別れるのは寂しいだろうと護衛を守護者に依頼。
ボスの頼みならと日本に発ったわけである。
通話を終えたコナンが受話器を戻すと、目をカッ開いたジョディが。
「えーと・・・ボンゴレってとこがくるんだって」
要約しまくったらよくわからない文になった。
「ボンゴレって、インターポールの手伝いしたとこの!?」
「うん。どっちかってーとボンゴレが潰したみたいだけど」
「まぁ・・・」
あの、黒の組織をいとも簡単に。
さすがイタリア最大マフィアだ。
ピンポーン
コナンが電話の概要を説明していると、玄関のチャイムが鳴った。
「はーい」
何やらすごい気配だったので警戒しつつジョディが覗き穴を覗くと、藍色が見えた。
「?どちらさま?」
「あの、ここ阿笠さんのお宅ですよね?」
藍色が(髪だったらしい)ゆらゆらと揺れながら聞く。
「そうですが・・・もしかして」
「ボンゴレの者です」
やっぱり。
がちゃりとドアを開けると、そこにいたのは奇抜な髪型の美少女と、顎に傷のある、ガタイのいい青年。
「あ!あんたもしかして、FBIのジョディ・スターリングさん?」
青年がジョディを指差しながら笑顔を見せた。
ちょっと毒気を抜かれながら、「そうだけど・・・」と答えると、やっぱり!と笑う。
「工藤って子の回りによくいるって聞いてたからさ」
「雨の人・・・あの子達、びっくりしてる」
クロームの視線を辿れば、確かに。
コナンと哀が固まっていた。
「大丈夫・・・私たちが、守るから」
ジャケットにスカート姿のクロームが二人に寄り、目線を合わせて頭を撫でれば、僅かに頬を紅潮させた。
「えっと・・・嵐って人に護衛って聞いたんだけど」
「うん・・・私が霧の守護者・・・クローム髑髏」
「んで、オレが雨な!山本武ってんだ、よろしく!」
山本もコナンの頭をグシャグシャと撫でると、コナンがよろけた。