BOOK
□とんでもニュース
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「よろしくね、志保さん、新一くん」
控え目に笑うクロームに、コナンが僅かに頬を赤くする。
「蘭さんにチクるわよ」
ぼそりといった哀の言葉に、慌てて無表情に戻した。
「あの…」
「ん?」
「なんでオレ達が工藤新一と宮野志保だと…?」
若干不審な目を向けてくるコナンに、山本は二カッと笑った。
「それは仕事しながら教えてやる!邪魔するぜー」
「お邪魔します」
ソファーでコーヒーを持ったままフリーズする阿笠に、機械を置ける所はないかと聞く。阿笠は、テーブルを指差した。
「んじゃ、クロームこれ」
「うん」
何やら複雑そうな機械のコンセントを入れ、ブオンと起動させた。
コナンと哀も興味深げに見ている。ついでにジョディも。
「お、ついたついた」
『山本君、見えてる?』
「おう!で、これどうすりゃいいんだ?」
『まずは…』
20センチ四方のモニターから指示を受けながら、着々と作業する。
ひと段落したのか、クロームがしゃがみこんで哀に聞いた。
「解毒剤、ある?」
「え?」
解毒剤があったらとっくに元の姿に戻っている。
そう思いながら、試作品なら・・・と答えた。
「じゃあ、それ分析するから、貸してくれる?」
「あ、あと小僧と宮野さんの血液とDNAなー」