BOOK

□3回目の中忍試験
2ページ/3ページ



会場に入るまでに。



「お、ナルト!」
「キバ…」
「気をつけろよ?仙術ダメだかんな」
「それ3回目…」





「ナルト」
「イルカ先生!」
「前回みたいなミスはするなよ?仙術禁止だからな」
「イルカ先生まで!?」




「おおナルト君!」
「げ、エビス先生…」
「げ、とはなんです。わかってるとは思いますが…」
「仙人モード禁止!っつーんだろー?」
「ええ、まあ」






忠告、合計5回。



自分が情けなくなってきた。











本戦の開会式が始まり、出場する下忍が横並びになる。その中の金髪に、観客席がざわめいた。




「あれってうずまきナルトだよな…?」
「なんであんなバケモンが中忍試験に紛れてんだ?」
「まだ下忍らしーよ」
「マジかよ…」
「なんでも、前回の試験は(木の葉丸様と言い合いしてて)説明聞いてなくて、反則負けだったって友達から聞いたわよ?」
「じゃあ、反則さえなきゃ勝ってたんだよな」
「そりゃね…今度はちゃんと聞いてると思うけど」
「反則なけりゃ、あの中じゃ一番強えだろうしなー」




うんうん。と何を納得したのかよくわからないが頷く客に、隣にいた客が生暖かい視線を選手に向けた。




その先には、ダルそうに簡単な説明をするシカマルと、緊張の欠片もないナルト。そして、緊張マックス状態(ナルトに対して)な出場下忍。



なんか・・・同情せずにはいられない。


パッと電光版が映り、対戦相手をランダムで映す。

第一試合は…





「いきなりまたオレ!?」
「…ッ(怖い逃げたい逃げたいいいいい…)」



いきなりナルトと風の下忍の試合。



風の子、可哀相すぎる。



苦笑いしているうちに、試合開始。





『いいかうずまきナルト!仙人モードは禁止だぞ!』
「ナルトー、ちゃんと注意しろよー」


仕切り係と審判が再度注意する。ナルトは若干うなだれた。




『んじゃ、試合開始ー』



最後にシカマルが欠伸しながら腕を振り上げた。








「・・・」
「・・・」





・・・あれ?




『おーいナルトー?』




「・・・」
「・・・」




しーん。





・・・どうした一体。


選手二人に目を凝らして見てみると、



「うわぁ・・・」



うずまきナルトは下向いてショック受けたような顔。
風は攻撃仕掛けたいけどなんか戸惑ってる。


そんな感じ。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ