稲妻

□まるで
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「ねぇ竜吾ー」
「なんだよ暑いな」
「同じだよー」
「じゃあ離ればいいじゃねーか」

練習もなくたまたま宿舎の一室にいた竜吾に抱きつく。

「なんか安心するー」
「あぁ」
「お父さんみたい」
「おっさんだってか」
「ううん、違う」
「あっそ、じゃあなんだよ」

「竜吾、頼もしくなったなぁ、って。えへへ」

「…は?」

ぽけーっと開いた口が間抜けだよ、竜吾。
そう言うとどつかれた。
廊下から士郎の声が聞こえた。そうだ、士郎も仲間にいれよう。

「染岡くーん、あ。」
「ふぶきゅん良いとこに来たね、交ざる?」
「えへ、喜んで」
「おい、って苦しい苦しい離せ!」

「「染岡くん/竜吾大好き!」」


まるで

お父さんのように頼もしくて

「もし私達家族だったらさ、竜吾はお父さんだね!」

なんとなく安心できる。そんな曖昧な関係。

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