稲妻

□所詮
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「最悪、」

ちょっと冒険してたアメリカエリアで変な奴らに絡まれてしまった。

普段なら倍返しにして帰すんだけど、今はイナズマジャパンに所属しているのでそうもいかない。
「退いてください」

そう言っても奴らは一向に退くような素振りを見せない。

あぁイライラするわ、つい足が出そうになるのを必死に抑えつけて奴らを睨む。

ついに相手がしびれを切らせ、私に襲いかかろうとした。

殴られる、そう思ったとき私は反射的に目を瞑った。

―――が、そいつらの拳は降って来なかった。

見るとそこには、久遠監督が立っていて。

淡い期待と安心感に私はゆっくり膝をついた。

「何している、」

「監督こそ、正義のヒーローみたいですね。」

「誉めているのか、馬鹿にしているのか分からん。」

「誉めてますよう。」

「しかし礼も言えないのか、」

「…ありがとうございました」

「あぁ」

「…なんで私がここに居るって」

「…預かっている他所様の子供を傷物にして返す訳にはいかないからな」

「…ふーん」

所属子供としか想われていないのね。

私はこんなに苦しいのにな。

大好きなのにな。

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