稲妻

□強いて言うなら
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食事の時間。宿舎の食堂ではマネージャー達の作った料理がならぶころ。
街でスカウトした少女(今は男と偽っているが)が居ないのに気付いた。
……そう言えば最近様子が可笑しかったな。

気にして周りを見るも、中々部屋から出てくる様子がないのでその部屋まで行ってみることにした。

チームメイトも心配しているようだった。

部屋の前までくるとすすり泣きが聞こえた。

私は迷わず中へ入った。
ベットの上で小さくうずくまる少女。

「何故泣いている」

尋ねても訳の分からない事を呟く。

そして細い腕が私の腰の辺りに回ってきた。

正直焦った。

「何の真似だ」

答えは返ってくるはずもなく、少女はすすり泣きをやめない。

私がそっと腕を解くとついに泣き出した。

なんだか胸の奥からドロドロとした黒いものが溢れ出したような気分だ。
どうすればいいものか。
私は仕方なくそっと抱きしめた。

冬花と同じくちょっとした親心で。

もしかしたらそれだけじゃないかもしれないが。
大体、この私が掟を破ってまで少女をこの日本代表に入れるなんでどうかしている。

少女?いやもしかしたら私は違う目で見ているのかもしれない。

でも、それをコイツが知ったら。…コイツを傷つけることになるかもしれない。

指導者?…そんなくだらない……今の私は私じゃない。



渦巻く気持ち。

強いて言うならば恋心。


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カオス!!

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