稲妻
□ごめん、
1ページ/1ページ
「わーん、久遠監督なんて大っ嫌いだー!!」
「そうか」
久遠はモテるし仕方ないとは思うけどさ、
いくらなんでも女の監督と食事だなんて…!
「可愛かったんですか、その監督。」
「あぁ、スタイルよかったな」
「あっそうですか」
「私は嫌いです監督みたいな人」
「アゴヒゲだし」
「冷たいし」
「声低いし」
「脚長いし」
「それはどうも、」
「誉めてないし!!」
「しかも理屈っぽくて」
「本当は優しくて……じゃなくて」
「お前はそんなに私が好きなのか」
「ち、違いますよッ!」
「ごめんなさい、」
「やっぱ監督は嫌いになれないや。」
「……そうか」
ごめん、本当に嫌いになれない。