稲妻
□聞こえた
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「……ぅーっ」
練習が終わり鬼道の部屋でうとうとし始めた私は欠伸をした。
「また随分とデカイ欠伸だな」
「…眠い」
「ほら、ここなら寝ていいぞ」
「…ん、さんきゅ」
それから私は眠りに入ろうとしたとき
なんだか狭苦しくて暖かいような気がした。
重い瞼を抉じ開けるとそこにはゴーグルを外した鬼道が横に寝ていた。
なんだか急に恥ずかしくなった。
「…鬼道、せまっ」
よく鬼道の顔を見ると頬が紅くなっていた。
あぁ、
聞こえた
君の鼓動。
近いね、暖かい。
私の鼓動
君に聞こえた?