novel
□まぁ、たまにはな…
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「…なぁカタ、これホンマにもらってええんか…?」
「ええて言うてるやろ!さっさと受け取らんとやらんぞ!」
「すまん!俺が悪かった!もらう!ありがとぉ!」
…まぁ、疑うのはわかる。俺が畑に記念日でもないのにネクタイをプレゼントするなんてめったに、いや初めてのことやろ。
「お前、まえに移動用のネクタイ新しいのほしい言うてたなぁと思って…べ、別にそれだけや!他になんも意味あらへん!」
「…?まあええわ。ありがとぉ。今度早速これ使うわ!ああ早く次の試合にならへんかなぁ〜」
上機嫌の畑。
…これならばれてへんやろ。
ホンマは女がすることやけど、彼氏にネクタイ送るんは、浮気したら首絞めたる…!っちゅー意味らしい。小室さんがいっとった。
別に小室さんに絆されたとかそういうんやないけど、まぁ畑も欲しがっとったみたいやしついでにええかなと思っただけで……ホンマやで!ホンマにそんだけや!
「カタ〜!!」
畑が後ろから抱き付いてくる。よほど嬉しかったんやな。
そのぐらいはまぁ許したろ思っとったけど、服の中に手が伸びるんやったら話は別や。
「何してんねんドァホ!!!勝手に盛んなや!」
問答無用で蹴りを入れる。別に畑はこれくらいしたって死なん。
「くっそー今度こそいけると思ったのに…!」
「ふざけんなボケェ!そう簡単に許すかぃ!」
…こんな畑を見てると浮気とかすんのかとかちょっと思えてくるけど、時々不安になる。
そんなん俺が畑を信頼してないみたいで嫌やけど、男同士なんやし、いつ畑がわけわからん女の所にいくかわからん。
ただ、そん時は買ってやったネクタイでお前の首絞めてやるさかい、覚悟しとけ。
→あとがき