短編

□おさぼりAfter school
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キミの左手の指先が、私の右手の指先にちょこんと触れる。




静かに早くなっていく鼓動に気づかないフリをして。






「たまにはこんなのも、いいよね。」





そう言ったキミの声があまりに落ち着いていたから、ちらりとその顔を盗み見た。



キミの鼓動が聞こえて…


…そんなわけないか。

これは私のオト。



キミの心臓がどのくらいの速さで鳴っているのかは分からないけれど、私と同じくらい高鳴っていたらいいと思う。






でも




さっき盗み見たその横顔に確認できた、





ほんのりと染まった頬だけで













今は充分。
















「そうだね…たまには。」









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