Kurobasu
□キミがスキ。
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｢あ、あのぉ……｣
｢……なによ｣
｢ｽ、ｽｲﾏｾﾝ！｣
｢……ていうか、なんでついてくるわけ？｣
｢ｽｲﾏｾﾝ、ｽｲﾏｾﾝ！｣
｢や、謝るなら答えなさいよ｣
｢あ、青峰ｻﾝも悪気があってあんなこと言ったわけじゃ……｣
｢悪気がなかったら本人の目の前でﾍﾟﾁｬﾊﾟｲなんて言っていいんですかそうですか何なんですかあの人は｣
｢お、落ち着いてください｣
ﾑｽｯとした顔のまま、歩くのを止めないリコの後を必死に追いかけていた桜井は困ったようにため息をつく。
――そう拗ねたとこも可愛いんですけどね。
ふふっと口元を緩めながら、桜井はリコの腕を掴んだ。必然的に立ち止まってしまうリコは、眉間に皺を寄せたまま彼を振り返る。
｢……ﾎﾞｸは、今のままの相田ｻﾝが好きですよ？｣
｢……は？｣
唐突に告げられた告白に、リコの顔はみるみるうちに赤く染まっていった。
(してやったり、と思ったﾎﾞｸは、まだまだ子供だなぁなんて)
end