Kurobasu

□首輪が見つからない
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「火神くん、たす、け」
「カントクの胸は小さくねーよ」
「ひゃんっ!」

火神は青峰とは反対の胸に手を伸ばしていた。
リコは驚愕な表情で火神を見上げる。

「……大丈夫っすよ。カントクの胸、可愛いから」

耳元で囁けば、リコは彼の吐息を感じ、ぎゅっと目を閉ざした。どうして、と彼女に疑問が生じる。
――好きだから。
とは、火神は言えなかったけれど。

「制服の上からじゃ分かんねーな」
「カントク。ナマで触っていいっすか?」

単語の意味が分からないリコだったが、首を縦に振ってはいけないことだけは分かった。

「や、だ……っ!」
「おいおい、さっきまでの威勢のいい監督さんはどーしたんだよ」

青峰の手がリコの制服の下へと滑りこむ。次の瞬間にはパチンと下着のホックの外れる音がした。
リコは彼らの手から逃れようと立ち上がろうとするも、大柄な男二人に力で適うはずがない。
青峰の手がリコの膨らみに手を伸ばす。

「う、わ。柔らけぇ」

散々小さい胸がどうのと口にしていた青峰だったが、予想以上の胸の柔らかさにさらに興奮を覚えた。
青峰の愛撫により、リコの体が何度も震える。そんなリコの反応に、青峰は耳元に口を寄せ、唾液をたっぷりと纏わらせた舌で舐め上げた。

「……やめろって。その反応、煽ってるだけだから」
「あっ、んあ……ひゃあっ」
「カントク。声大きい」

しばらく動きを止めていた火神の手が再開する。
彼の指先が主張しだしたリコの突起に触れると、リコは甲高い声を上げた。
いくら辺りに人気がないとはいえ、今は夜で、しかもコートには明かりがついている。リコの喘ぎ声は静寂の中によく響く。彼女の声に気付いた通行人が興味本位でやってくるかもしれない。

「カントク、そんな声出してちゃ周りに気付かれる、です」
「あー?別にいいんじゃねーの?そっちの方が、興奮すんだろ。なあ、リコ」

くちゅり、とリコの首筋に青峰が噛り付く。舌を這わされ、リコはまたしても声を上げてしまった。
抑えようとしても、声が漏れてしまうらしい。
火神はやれやれ、とため息をつくと、リコの顎を掴む。くいっと自分の方へ向かせ、自分の唇でリコの口を塞ぐことにした。これなら声が出ない。

「うわ、なに先にしてんだよ」

火神とリコが唇を合わせているところを見るなり、青峰は不満そうに顔を歪める。
リコは火神の胸元を押し返す。しかし、青峰に胸を触られ、首筋を舐められている今、その腕には力など残っていなかった。

「……っ、んあっ」

口を離すと、吐息が漏れた。息をつく前に、今度は青峰の方へ顔を向かされる。

「次は俺な」

顔が近付いたかと思えば、すぐさま舌が入り込んできた。火神とは違う、乱暴で激しい口付けだった。

「あっ、ん、あ、あ……っ」

時折リコの吐息が聞こえ、青峰は口角を上げた。
彼の舌がリコの舌を捕られ、吸い上げられる。目を開けると、青峰と目が合った。
どきりと心臓が跳ね上がる。
青峰はさらに口付けを深めようと身を乗り出した。

「……俺のでも感じろよ」

火神の声が聞こえた、かと思えば、火神に背を向けていたリコは後ろから彼に抱きしめられた。両手がリコの胸を包み込む。ばらばらに愛撫すれば、リコの体が大きく跳ねた。
声を出そうにも出ない。青峰に口を塞がられているからだ。

「カントク、可愛い」

リコの突起を摘み、ぐりぐりと弄れば、突然、リコの体が大きく揺れた。
先ほどまでとは異なる反応に、火神は手を止め、青峰は口を離した。
リコは肩で息をし、羞恥からか顔が赤い。泣いていることに気が付いた。
しかし、そんな様子とは裏腹に、リコはしきりに太股を擦り合わせているのだ。
二人はどちらからもなく笑みを浮かべる。

「なに、感じちゃった?」
「ちが、」
「なんで擦り合わせてんだ、です」
「やっ……違う、の!」

火神と青峰は顔を見合わせる。
火神はリコの身動きを封じ、その間に青峰は遠慮なくリコのスカートを捲り上げた。

「やだっ、やめて!」
「うわ、何これ」

漂ってくる雌の匂い。
青峰は下着の中に手を突っ込むと、どろりとした感触を感じた。
リコの体が大きく揺れたのは、これのせいか。
初めて濡らしたのだろう、いや、濡らされた、と言った方が適切か。

「嫌々してたわりに何こんなに濡らしちゃってんの?もしかして嫌じゃなかった?この淫乱監督」
「ちがっ……やだ、ちがうっ……」
「大丈夫っす。俺はカントクが淫乱でも好きだから」
「はあ?別に俺は嫌いなんて言ってねーから!」
「無理すんなよ、青峰。カントクには俺がいるから」
「ふざけんなっ!女は淫乱ぐらいがちょうどいいんだよ!」
「てめ、なに勝てねぇぐらいがちょうどいい、みたいなノリで言うんだよ!」

俺の台詞だろーが、と火神が息捲いていると、青峰がリコの秘部をなぞったのか、リコはひゃん、と甘い声を漏らした。
その声でようやく我に返る。青峰と口喧嘩してる場合じゃなかった。火神はリコの首に顔を寄せ、はたと気付く。

「お前、なに跡つけてんだよ」
「服着てれば分かんないとこにつけてんだろ」
「……まあ、そうだけど」

なんだか悔しくて、リコの制服を肩まではだかせると、くちゅ、と音を立てて跡を残した。

「あー舐めてぇ」

とろとろと流れる愛液に触れていた青峰がもどかしそうに声を上げた。
リコはスカートの裾を引っ張り、必死に隠そうとする。

「……舐めたきゃ舐めろよ」

火神の言葉に青峰が顔を上げる。
火神はスカートの裾を掴むリコの手を解き、右足を持ち上げ、青峰によく見えるように持ち上げさせた。
青峰が自分の大事な部分を見ている。それが恥ずかしくて、リコは大きな悲鳴を上げようとした。

「……と、それはまじ勘弁、です」

リコの小さな口に、自分の指を突っ込ませた。これでリコは声を上げることはできない。
青峰は笑う。

「お前、案外やるな」
「るせー。譲ってやったんだからありがたく思え」

へいへい、と頷きながら、青峰はぐちょぐちょに濡れている下着をずりおろし、たっぷりと愛液に濡れた秘部に舌を這わせた。

「――っ!ふぅっ、ん、んっ!」

びくびくと火神に寄りかかるリコの体が揺れた。
明らかに反応が違う。
青峰は無我夢中になって舌を出し入れさせる。ぴちゃぴちゃと音を立てる水音が火神の欲望を掻き立てた。
気付けば、知らず知らずのうちにリコの秘部に手を伸ばしていた。
青峰の舌に侵され、感じているのか、ぷっくりと膨らんだしこりに触れる。

「あ、あ、あっ、ああ……!」

無性にリコの喘ぎ声が聞きたくて、口の中から指を退けていた。
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