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□息を殺して、六秒間
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溜めこんでいた涙がとうとう零れていく。
それでいい、その表情。その表情を手に入れたかった。独占欲?征服感?衝動?どーでもいいけど。
口を塞いだまま、彼女の寝間着のズボンと下着を一気に下ろすと、胸元を押し返そうとしている手がびくりと震えた。

「――アンタ、処女?」

それは悪かったな。大事な初めてがこーなっちまって。
ズボンと下着を床に投げ捨て、彼女の足を自分の肩に掛けた。薄暗いとはいえ、何も見えないわけではない。
自分の大事な部分が露になり、羞恥からか彼女の顔が燃えるように熱くなった。ぼろぼろと涙を流していく彼女に目を向けて、すぐに逸らす。
彼女のそこはまだ濡れていなく、てかこれで濡れるとかどんな淫乱女だよっていう話。まあ、俺は早く突っ込ませたいだけだから濡れてなくても別にいいんだけど。
でももう少し、もう少しだけ、彼女の様子を見てみたいとも思う。
俺は彼女の秘部に顔を埋めた。

「ふっ……!?」

舌を這わせれば、彼女は何度も布団に背中を打ちつけた。その反応が新鮮で、顔を横に向け、必死に堪えているその表情に興奮を覚える。
無我夢中で舐めた。舌で感じる、彼女の柔らかさ。抵抗とは裏腹に、ヒクヒクと震えて快感を待つ穴へ舌をねじ込ませた。

「んんっ……んっ……!」

足先まで力がこもっているようだ。肩にのしかかる足からその力具合が伝わってくる。
抜き差しをしていくうちに、自分の唾液とは違うものが溢れてくるようになった。
やばい。こいつ、やばい。
部活中には、むしろ部員の前では決して見せない表情。熱っぽく、乱れる彼女の姿。

「めっちゃヒクついてんだけど、なに?感じちゃった?」

肩から足を下ろせば、彼女はここぞとばかりに足を閉じようとする。あーうぜえ。本当は欲しがってるくせに。
口を覆っていた手を離した。圧迫感から解放され、息を整えようと彼女の口が開いた瞬間、肩に掛けていたタオルを無理矢理口へ突っ込ませた。

「おとなしくしてろよ?」

釘をさすように忠告すれば、彼女が俺を睨んだ。涙で顔をぐしゃぐしゃにした奴に睨まれても何も感じない。ご愁傷様。
手も足も、抵抗することはなくなっていた。もう力が出ないのだろう。

「アンタ、イッたことある?処女だったらないよな?別にアンタをイカせるとか考えてなかったけど、気が変わったわ」

茂みの中にある、ぷっくりと膨れた突起。それに指を当てる。ゆっくりと上下に弄ってやれば、彼女はぎゅっと目を閉ざした。
その反応に、一瞬手が止まった。が、すぐに我に返って再び手を動かす。

――馬鹿か、俺は。

ため息とともに吐き出された感情は、すぐに消えていく。消えて、ほしい。

「んっ……んっ!んんっ……!」

タオルで口を塞いでいるのにも関わらず、彼女の喘ぎ声は呻き声へと変わって部屋の中に響いていく。
つーか、コイツの声のボリューム、なんとかなんねえかな。うるさいし、外に響くっつってんのに。俺としては興奮するし、別にいいんだけど、実際他の奴らにバレたら困るし。これ、端から見たらただの夜這いじゃん。

「アンタさあ、もう少し黙って?ここまできたらいい加減大人しくなれよ」

手を伸ばして髪に触れたら、意外なことに大人しくなった。その反応に驚きつつも、彼女に覆いかぶさるように彼女の隣に横になる。それからしゃくり上げ続けている彼女の耳元に唇を寄せた。
口を開けば吐息が耳にかかったらしく、彼女は身をよじらせる。

「誠凛の奴らに見られたくないだろ?こんな姿」

舌の先で耳を舐め上げれば、面白いぐらいに反応を示すから、しつこいぐらいに耳を攻めてやる。
ぴちゃぴちゃと耳の傍で水音を鳴らせば、彼女は我慢ができなくなったように俺の胸元へとしがみついてきた。
突然のことに驚きを隠せない。
下を見やれば、何かを訴えかけようとしている彼女と目が合う。充血した目が痛々しいが、今更止めるつもりもないし、慰める必要性も感じなかった。
ただ、初めて触れた彼女の温もりに、体が強張ってしまったのは自分でもよくわかった。

「……うぜえ」

俺は、そんなつもりじゃないんだよ。

「言っとくけど、俺はアンタに何の感情も抱いてないからな。アンタをこの手で犯したら、どんな快感に満たされるか興味を持っただけ」

吐き捨てるように言い放つことができても、彼女に目を向けることができなかったのは、おそらく彼女の反応を窺いたくなかっただけの単純な理由。
ああ、うぜえ。本当、イラつく。
俺は彼女の口からタオルを抜き取った。彼女は泣き疲れたのと足掻くのに疲れたのか、肩で息をしながら俺に寄りかかってくる。
それを引き剥がして、起き上がった。組み敷いた彼女が俺を見上げる。

「甘えてきたからって止めねえけど?」

彼女自身はそんなつもりはないのかもしれないけれど、自己解釈して、終了。
足の間に手を入れ、割れ目を指でなぞってみれば、ぬるりとした感触がした。
そのまま指を滑らせて突起に触れる。指の腹で弄れば、ひゃあっと彼女が声を上げた。

「声、バレるだろ?」

シャツを捲り上げながら俺は笑顔で言う。彼女は両手で口を塞ぎながら体を震わせ続けた。
下着のホックを外し、ふるっと揺れる小振りの胸に唇を当てる。乳首を舌で転がすように舐めてやれば、彼女は逃げるように体を横にした。
逃がすつもりはない。片手で彼女の両足首を掴んで引き寄せる。
小柄な彼女の体だ。すぐに手繰り寄せることができた。
必死に口を押さえる彼女を見て、口角が上がる。

「学習能力はやっぱあるんだな」
「ふっ……あっ、あっ、みやっ……」

彼女の足首から手を離し、クリトリスを弄る手を速めると、彼女の口の端からだらしなく涎が垂れた。

「足、もっと広げろ。気持ちいいんだろ?」

促しても、なかなか足は開かない。ため息混じりに息をついて、固く閉ざされた彼女の両足を勢いよく開かせた。

「んあっ!」

感じやすくなったのか、一際甲高い声が上がる。馬鹿、静かにしろ、と低い声で怒鳴れば、彼女の瞳からまたしても涙が零れ始めた。
しかし、体は正直なもので、指の動きが速くなればなるほどに彼女は足を広げて快感を求めてくる。
目を向けてみれば、とろとろに愛液が溢れているのが見えた。やべえ、早く挿れたい。

「おい、イクときイクって言えよ?」
「やあっ……やだっ、宮地さんっ……やっ、」
「その方がこっちが高まるんだよ。いいか、言えよ?」

胸を強く揉めば、痛い、痛い、と彼女が悲鳴を上げる。わかったか?ともう一度言えば、彼女は何度も首を縦に振った。
胸から手を離し、垂れている愛液をすくってみせる。

「お前、こんなに垂らしてるぞ?」
「や、だ……宮地さんっ……」
「早く挿れてほしいんだろ?まだ挿れてやんねーけど」

突起に触れていた指を愛液に絡ませて、もう一度快感を得て膨れた突起を上下にさすってやれば、愛液のおかげでさっきよりも滑りやすくなった。ぬるっとした感覚に思わず彼女の体が跳ね上がる。

「やっ、あっ、あっ……な、にこれ……!」

突如、彼女の様子がおかしくなった。息が荒くなり、足をだらしなく大きく広げる。

「みやっ、みやじさんっ、あっ、みやじさっ……!」
「あ?んだよ」
「変っ……体が変なのっ……ああっ、気持ちいいっ」

――気持ちいい。
その言葉に、笑みが零れた。

「アンタ、夜這いされてんのに気持ちいいとか、どんだけ?」
「や、もう、やだあっ……みやじさんっ……!」
「イキそうなのか?」

言葉を促してやれば、彼女は理性を失ったようにイク、イク、と途切れ途切れに言葉を紡いだ。

「イクの初めてなんだろ?しっかり味わえよ?」

彼女が大きな反応を示す場所を激しく攻める。指先から与えられる感覚に、彼女は口を覆っていた手を離し、代わりに布団のシーツを強く握った。

「イッてもいいけど、あんまり声立てんなよ?」
「む……り……!だめ、声、出ちゃっ、」

俺は指を動かしながら、空いているもう片方の手で傍に置いてあった毛布を掴んだ。そして、自分と彼女を覆うように毛布をかぶる。
一気に暗くなる視界。響き渡る彼女の喘ぎ声。
俺は彼女に重みがかからないように自分の体を支えながら彼女へと覆いかぶさった。
彼女の首元に顔を埋めるような体勢で、ささやく。

「これで、少しは声出してもいいから」

そう言えば、彼女は俺の胸元の服を握りしめ、顔を寄せた。無意識に彼女の後頭部に手を添え、自ら自分の胸元へと彼女の顔を押さえつけていたことに、内心驚いてしまう。
服を握る彼女の手の力がさらに強くなった。

「あっ、あっ、イッちゃ……イッちゃうっ……!」
「イけよ」
「ふっ、あっ、あっ、ああっ、気持ちいいっ、んあっ……イクっ……!」

突起を指でぐりぐりと押しやった直後、彼女は今まで聞いたことのない甘美な声で絶頂を迎えた。
ビクッビクッと痙攣したように震える彼女の体を離し、自分のズボンに手をかける。
取り出したのは、欲望で大きく勃ち上がった肉棒だ。下半身をすべて曝け出せば、彼女は恥ずかしそうに顔を逸らした。

「目え逸らすんじゃねえよ。アンタのおかげでこうなったんだぜ?」
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