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□有終の美を飾る
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「え?それって俺らのことっすかー?」

おどけたように笑いながら、高尾はタイツ越しのリコの足を楽しそうに触れていく。

「ひゃっ、やっ、何してっ……!?」
「相田さんの足気持ちいいっすよ。生足じゃないのが残念だけど」
「やめろ変態」
「なんだよ真ちゃん。真ちゃんも生足好きじゃん」
「そんなこと言った覚えはないのだよ。黒タイツは色気を倍増にさせるものがある」
「どっちもどっちだろ」

宮地はリコの足元で言い合いをする高尾と緑間にツッコミを入れつつ、彼女の上から降りた。

「あれっ、やめちゃうんすか?」
「なわけねーだろーが。緑間、場所変われ」

一旦ベッドから降りた宮地は、羽織っていたパーカーを脱ぎ捨てる。
指示を受けた緑間はおとなしく彼の言うことに従う。リコの上に跨ろうとする前に、そっちじゃなくて相田を後ろから抱えるようにしとけ、と宮地にさらなる指示を受けた。

「……だったら自分ですればいいものを……」
「ああ?」
「……すみません」
「ははっ真ちゃんドンマイ!」

緑間はため息をつきながらも横たわっているリコを起き上がらせ、自分の胸元を背もたれにさせるようにリコを寄りかからせた。

「やっ、だ……!離してっ……!」

身じろいで暴れるリコの動きを封じるように、緑間の腕がリコの腹へと回り、がしりと巻きついて離さない。
耳元で、相田さん、と囁いて唇を這わすと、リコは堪えきれなくなった甘い吐息を吐き出した。

「相田さん、顔がすごく熱いですね。気分はいかがですか?」
「うわあ真ちゃんこの状況でそんなこと言っちゃうなんて鬼っ畜ー」

高尾はそう言いながらリコの頬を両手で包み込む。手に伝わってくる緑間の言う熱を感じ、にっと笑みを浮かべてしまう。
リコは高尾を睨んでいるようだが、顔を赤らめ、涙で目を潤ませている様子を見てしまえば彼らにとっては可愛いものだ。

「なーにその目。真ちゃんとキスしたときみたいな顔してよ。その方がこの状況を受け入れやすいと思うけど」
「な、んで、こんなっ……!」
「なんで?んー、相田さんを三等分にすることができないからかな!」

だったら共有しちゃえばいいじゃん、ねえ、だって相田さん、痛いの嫌でしょう?

高尾の瞳がリコを捉える。ぞくりと背中を駆け抜けたのは恐怖だった。

「大丈夫!どーせ全部が終わったころには何も覚えてないから!お酒って便利だよねえ。酔ったせいにできるから」
「まっ、俺らは飲んでねーけどな」

再び宮地がベッドへ戻ってくる。リコに近付くなり、もう一度キスをした。
ぎゅっと目を閉じていると、背後から緑間の声が降り注いでくる。

「痛いのは、最初だけですから」

ふざけるな、と朦朧とする意識の中、自分の方へ身を乗り出している宮地を蹴り上げようと足を曲げようとするものの、足を撫でる高尾の指先に反応してしまって上手く動かすことができない。
その手がスカートの手の中へ入り込んでくると、リコは思わず緑間に背中を打ちつけてしまった。が、がたいのいい彼にしてみればそんなことは大した痛みでもなんでもない。

「タイツって脱がすの大変なんすよねえ」
「は?そんなの破けばいいだろ?」

宮地の発言に体が凍りつくのがわかった。
次の瞬間、ビリビリッと何かが引き裂かれる音が耳に届く。

「わお、宮地先輩大胆」

ひんやりと肌を差す冷気。宮地によって破かれたタイツの一部が彼の手の中にある。それを見た瞬間、リコの目からは一筋の涙が零れた。

「……宮地先輩、やりすぎなのだよ」
「あ?構わねえよ、そんなの」
「リコさん泣いちゃった。でも泣き顔も可愛いっすね」

ぺろり、と高尾の舌がリコの頬を流れる涙を舐めとる。
露わになった下着に宮地の指先が触れれば、ひゃんっと声を上げる。
ぐりぐりと指を押しつけてやれば、下着越しでもわかるほどに湿った感触がした。

「濡らすの早すぎ」
「宮地先輩、俺にも触らせてくださいよー」
「……」
「緑間、後で代わってやるから上はお前にやるよ」
「ちょ、俺は!?」

お前はハウス、と言って宮地は口角を上げる。リコの下着をするりと脱がせると、人差し指を彼女の中へと挿し込ませた。

「ひゃあっ!?」
「あんま暴れんなよ?相田のために慣らしてやってんだから」
「いっ……や、あ、ああっ……!」

指を出したり入れたりするだけでぐぷぐぷという卑猥な水音が部屋に響き渡った。
あまりの恥ずかしさに足を閉じようとするも、宮地が足を無理矢理開かせてしまう。
やらしい音、と呟いた宮地の言葉にさらに体が火照っていくのを感じた。
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