NA/RU/TO
□年の差万歳!! その壱
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アカデミー卒業できて下忍になれてサクラちゃんとカカシと同じ班になれて俺はかなり上機嫌…なはずだった。
サクラちゃんは前からずっと好きな女の子。
カカシはすごい優秀な成績でアカデミーを卒業した俺の憧れでありライバル。
そんな2人と一緒の班になれて嬉しいに決まってる。
…けど、問題は担当上忍にあった。
名前はうちはサスケ。
俺はサスケ先生が大の苦手。
だってまずジョークが通じない。
背の低い俺が頑張って引き戸に挟んだ黒板消しもすぐにバレて手で取られた。
しかも俺の火影になる夢を鼻で笑いやがったんだ。
「無理に決まってんだろ。そんなものより俺の嫁に来いよナルト」
「は?」
そして一番の問題はサスケ先生の先生にあるまじき俺への態度。
修行では必ず俺の腰を中心に触ってくるしベタベタと俺の傍から離れない。
イルカ先生みたいに"お父さんと子供"なんてもんじゃない。
はたまた、俺の中の九尾に興味があるのかと思ったがそのようにも見えない。
「ほらナルト、腰がそんな風に曲がってるから上手く手裏剣が投げられねぇんだ」
「ひぃっ!いきなり触んなってばよ!」
今日は班員と先生で手裏剣とクナイのちょっとした修行。
と言ってもサクラちゃんは基本的なことはもうすでに完璧で、カカシなんてとっくに応用的なことまでできていた。
「サスケ先生〜ナルトなんてほっときましょうよ〜」
「いいじゃないのサクラ、ナルトが後々足引っ張ったら困るの俺たちだし…」
(と言ったもののあの上忍がナルトとイチャイチャしてるのはいい気がしないねぇ)
サクラちゃんはサスケ先生に惚れ込んでいるからきっと気に入らないんだろう。
カカシは表情のほとんどがマスクと額当てで隠れててあまり分からないけど、俺に笑顔を向けてくれた。
陽も傾き始めた頃サスケ先生が皆を集める。
「よし、今日はこれで終わりだ。明日もここに9時な。じゃあ各自解散!」
「は〜い、サスケ先生」
「また朝はぇーってば…」
「ま、しょうがないでしょ」
荷物をまとめて帰ろうとしたらサスケ先生が一瞬で俺の目の前に来た。
「ナルトは居残りだ。お前まだ手裏剣ちゃんと投げられてねぇだろ」
「えぇ〜っ!俺腹減ってるんだってばよ〜…」
「せっかくサスケ先生が付いてくれるんだから頑張んなさいよナルト!」
「手裏剣投げられないと俺のライバルにはなれないよ〜?」
サクラちゃんとカカシの言葉に圧されて結局俺は居残ることになった。
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