夢ならざる物語
□あさり貝と神の使徒 episode.1
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窓から差し込む朝日の眩しさに少年は僅かに身じろぐ。
少年はのっそりとベッドから身を起こすと危なっかしい足取りでベッドからおりる。
制服に着替えた少年は未だに寝ぼけたままの眼をこすりながら部屋を後にした。
「おはよう、ツっくん。」
「おはよう。」
「ツナ兄。おはよう。」
「おはよう、フゥ太。」
「ツナお寝坊だもんねー!!」
「はいはい。わかったからランボ。箸振り回すなよ・・・。あ、おはよう、イーピン。ビアンキも。」
「〜〜〜〜〜!」
「ええ、おはよう。」
「やっと起きたか、ダメツナ。もう少し遅かったら俺が起こしに行ってやったのにな。」
(早くおきて良かった−!!)
少年が食卓に向かうと、同居人たちはすでに集まって食事を楽しんでいた。
「へっへーん!これはランボさんがいただくんだもんねー!!」
「あ、ちょ、ランボ!それは俺のだろ!!」
少年が席に着いたそうそうから牛柄の赤ん坊とのおかずの取り合いが始まる。
「あら!ツっくん!早くしないと遅れちゃうわ!」
「げっ!?もうそんな時間!?」
かと思えばろくに食事を口にできないまま少年は慌ただしく席を立つ。
「いってきます!!」
こうして少年、もとい沢田綱吉の一日は始まるのだった。