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□VOCALOID_2
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VOCALOID_2
丹波と堺音は毎日演った。
そして今日は、路上でライブしようと思い、ギターを背負って駅前へ向かった。
「本当にやるのか?他の人の土地だろ?」
「今は警備員いないし、いいだろ!」
堺音はハァ、と溜息をつき、丹波の隣に並ぶ。
丹波はギターをセットし終わり、堺音を見てからギターを弾く
「〜〜♪」
堺音が歌うと、誰かが足を止めた。
それは1人ではなく、増えていく一方。
「〜♪」
一曲目が終わり、二曲目に行こうとすると、駅から警備員が来た。
「迷惑になるから止めなさい!!」
言われた瞬間、ギターを持って二人は走り出した。
丹波は全速力で走った。
昔はサッカーをしてたから体力に自信はあったが、結構疲れた。
「はぁっ…はぁっ…」
「大丈夫か?」
堺音は汗一つかいていない。
俺は呼吸をして頷く。
「すげぇ楽しかった。ありがとな、堺音」
「いや、機械だから感情があるか分かんねーけど。俺も楽しかったよ。」
何よりも、堺音と嬉しさを共有する事が出来て嬉しかった。