ざわざわ集
□死なせはしない
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もし、
狂気の炎に焼かれて
死んでしまっても
構わないって、
言うのか?
――――パァンッ
気がついたら叩いていた。アカギを。
アカギは驚いて目を見開いている。いつもは見せない表情にどきっとした。
驚いているのは俺もだったけれど。
それから少し冷静になった。どうして叩いたかも分かっている。
無意識だったけど後悔はしていないから。
「……なあ、アカギ。俺は理解出来ない」
死ぬことがどういうことか。分かってないよお前。
「確かに、俺も死線を潜ってきた。狂気の沙汰だ。だからこそ…!」
死ぬことに対する嫌悪感は拭えなかったさ……!!
「アカギ……俺は…お前には死んでほしくないよ……たとえ無理矢理にだって止めてやる」
「カイジさん…俺…は」
なんか…分かっちまうんだ……。
アカギが死ぬのは、自分から死を選んだときじゃないか…
「……ねじ曲げられない。カイジさん。約束は……出来ない。だけど……まだだ…まだ死なない。死ねない…!」
「アカギ…。止めてやる。何度でも。絶対…!」
言い終わる前に抱き締められた。持ち上げられるんじゃないかってくらい強く。
「まだだ…まだ死ねないよ。あんたの本質……真実を見るまで…」
だったら、
一生見せてやるもんか。
隠し続けてやる。
死なせはしない。
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ちょうど「Love is over」が流れてしまった(笑)
カイジはアカギを死なせない!!
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