Bakuman_
□僕と一緒にいてくれますか?
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「何で俺じゃないんだ・・」
「え??」
福田さんはいつも違う真面目なトーンで聞いてきた
「ずっと好きだった・・俺はお前のその笑顔に何回助けられたか・・お前が居てくれたから俺はいまここで漫画を描いていられるんだ」
「ふ、福田さん?・・」
「だから、どうしてお前は新妻先生のものなんだよ」
にーづまと書かれた表札の前
嫌な空気が流れている
「瑠莉じゃなきゃ嫌なんだよ」
「きゃっ」
ドンッと大きな音が響いた
「福田さん・・あの・・//」
私はドアの壁に押される形になっている
福田さんの大きな胸にすっぽり埋まった私は逃げることができずどうしようも無い
「おい瑠莉。俺じゃ駄目か?」
「は、離して・・・」
「俺じゃお前を・・幸せにはできないのか?」
ゆっくりと
私は口を開いた
「私には大切なひとがいるから」
怖くて福田さんの目を見れない
「そんなの・・知ってるよ。でも、あんな漫画しにしか目がない男おまえを幸せにできるか?」
福田さんが私から離れる
「・・・」
「俺だってお前のことずっと前から好きだった。俺はお前に幸せになってもらいたいんだ!」
「わたしは・・・それでもエイジ君が好きなの!幸せじゃなくても良い。エイジ君がどんなに忙しくても良い。傍に居られればそれでいいの。もうそれで十分それだけで幸せなの!!!」
怖くて泣き出しそうだ
でも、これが私の気持ちだから
伝えなきゃ
「それと・・エイジ君は漫画だけなんかじゃないんだから!勝手なこと言わないで!たくさん・・たくさん良いところいっぱいあるんだから・・」
「瑠莉・・分かった。もう俺は口出ししないよ」
「福田さん・・」
「良かったらこれからも・・いつも通りよろしく」
「うん・・こちらこそ宜しくね」
「じゃ、俺は失恋の跡を酒で流しに行きますかっ。今日は終わりってことで・・じゃあな」
「うん・・じゃあね・・」
これでよかったんだよね
うん、これでよかったはず