とある読者のリクエスト
□名前というなの贈り物
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美琴「え…!?」
美琴は、当麻の言った言葉が一瞬理解出来なかった。
美琴「今…何て言ったの?」
当麻「だから、俺と結婚してくれって言ったんだよ!」
当麻は、少し恥ずかしげに頭を掻きながら言った。
この2人が、何故こんな状況になっているかというと、話は少し前にさかのぼる。
それは、神の右席の一人、右方のフィアンマが世界を救済するだのなんだの言って発動した、ベツレヘムの星の一件で消失したとされる、上条当麻が普通に生還した所から始まる。
当麻「やっと帰ってこれたな…」
久しぶりに学園都市に帰ってきた当麻だが、まず最初にしなくてはならない事がある。
自分を、ロシアに不法入国してでも助けようとしてくれた少女…
命がけで自分を救おうとしてくれた少女…
当麻は彼女のもとに行かなければならない。
そう、御坂美琴という少女のもとに…
美琴は鉄橋にいた。もう日は沈み辺りは暗く、鉄橋の街灯だけが灯っていた。
美琴は、当麻の消失した日以来毎日ここに来ていた。自分がもうどうしようもなく、絶望のどん底で打ちひしがれていた時当麻が救ってくれた場所…
ここにいたらまた彼が来て救ってくれる気がしたから…
美琴「…バカみたい…ここにいたって…あいつが帰ってくる訳じゃないのに…」
美琴「…帰らなきゃ…」
美琴は帰ろうと振り向いた。そこで美琴は信じられない物を目にする。
美琴「え…うそ……」
自分を絶望から救ってくれた人物…生きていて欲しいと願っていた人物が目の前にいた。
当麻「おっす…御坂……」
美琴「…………」
当麻「御坂?おわっ!」
突然電撃が飛んできた。
当麻は咄嗟に右手で電撃を打ち消した。
当麻「あっぶねぇ…ぅわっ!?」
抱きつかれた…もはやタックルに近かったが当麻は美琴に強く抱きしめられていた。
美琴「生きてた…生きててくれた…」
瞳に涙をうかべ美琴は振り絞るように言った。
当麻「御坂…心配かけてごめんな…」
美琴「そうよ…人がどれだけ…心配したと…思ってるのよ!」
涙で途切れ途切れになりながらも美琴は必死に言った。
当麻「ごめんな…責任とるから……だから、御坂…俺と結婚してくれ!」
……長かったが、こうして今に至る。