07/25の日記

18:08
OUT(講談社文庫)
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夏になると無性にホラーと桐野さんが読みたくなります。名前に夏が付いているからか、ぞくっとしたいからか。
作者桐野夏生先生のこの作品、ドラマ化されたらしいのですが、例によって見てません。
ストーリーは、四人の主婦による現状からの脱却といったものですが、現代社会の抱える問題を家庭を通して考えされられるものです。ジャンルはサスペンスでしょうか?
作者が女性なので女性の抱える不満、女性の内面描写が素晴らしいですね。げんなりはしますが。男性が読むと後ろが寒くなるのでは?四人の抱える問題はどれもバラバラなのですが、リアリティがあり、どれも共感できる要素がありました。DVな夫は絶対嫌だ〜!絶対選ばないぞ!と息巻いていた気がします。
身近にパートの主婦の方々がいらっしゃるので井戸端会議をされて文句とか言われてると気になってしまいます(笑)。

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18:06
玉蘭(文春文庫)
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いきなり幽霊なんです。でもホラーじゃありません。
桐野夏生先生の恋愛?ミステリー?なちょっと代わったストーリーです。桐野先生らしい終わり方と言えばそうなんですが……でも……うーむ。
けど好きです。なんだか真剣に読むと色々モヤモヤするのですが、サラっと読むとなぜか爽快な気持ちになる不思議な話です。なので好きな一冊です。
単行本が出た時から欲しくて欲しくて堪らなかったんですが、レビューを見てたらきっと文庫化で加筆ありそう…と思ったら案の定そうでした。なので文庫の方を読んで下さい。中途半端だった所がエピローグでちょっと細くされてます。
現代の東京と初期の上海、広東を舞台にした二組の男女のお話。主人公の有子が優等生な自分を変えるために上海へ向かい、幽霊と出会い…なんですが、昔の上海の話と現代が交錯するので頭こんがらがってしまうかもしれません。恋愛に重点を置いて読まれると、行生さんとの恋愛は?えーっなんでこんな感じで終わってるの?と思うかもしれません。ちなみに他もそんな要素ありです。それが桐野先生の狙いです。
上海いいなあ〜なんて思いながら読んでいただきたい一冊です。

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