リボーン

□『紅い花』
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『おぇえ……はぁはぁ…うっ…おぇっ……』


少し横になろう…きっといつもみたいに次の晩には目が覚めるだろう。

ODを夕方し、トイレにて吐く。
慣れて来た…生理的涙が出るが不思議とこれじゃ死なないと分かって居る為苦しくはない。

赤裏は一度寝たら中々起きない、黒百合も鬼百合も寝て居る。

『っう…おえっ……』


あれ?意識が……





 














……




ここは…?


あ、三途の川…本当に渡るんだ…


勝手に動く体…



しかし何故かドアは一つ…

周りは真っ暗…ドアノブに手が伸びた瞬間ー…









怖い


怖い怖い…


   

芽生えた恐怖心…あぁ、きっと死ぬ直前は皆怖いんだ…





だがドアノブを握った手はドアを開けてしまった…




眩しい光…



ベッドで横になった自分の体と、機械と点滴の有る真っ白い部屋に母さんが居た。


それを見た途端、自分は目を覚ました。











『………此処…』

ルッス「!!」



『ど、こ……?』

不思議と出た言葉はこれだった。


ガーベルを見ると嘔吐物が溜まって居た…


ルッス「此処はイタリアの本拠地ー…」


『…………。』



ルッス「黒鬼ちゃん!?………寝ちゃった…」




又意識が飛んだ。





ルッス「ボスに伝えなきゃね…」











31時間前に遡る。





赤裏「…トイレ…」


灯りが付いて居た。



赤裏「?黒鬼、起きてんのかな…………アレ?開かない?」



ガチャガチャ…トイレのドアを開けようとした赤裏……しかし開かない。


赤裏「黒鬼ー、俺漏れちゃうよー?」















赤裏「?黒鬼…?開けてー?」











コンコン…



赤裏「黒鬼?」















赤裏は瞬間感じ取った、何かヤバい!…っと。




赤裏「黒鬼、黒鬼黒鬼!!?」


ドンドンドンドンドン!!


キィ…



赤裏「あれ?」



鍵は掛かっては居なかった。
タダ何かが邪魔をして居たのだ。








赤裏「黒鬼っ!!」


隙間から見えたのは黒鬼の頭だった。
赤裏は咄嗟に携帯を二階に取りに上がり、ある人物の番号を探した。
救急車等呼ぶことが無いので番号何て分からない、それに今真夜中なのだ…下手したらマフィアと言う存在がバレてしまう。
バクバクと動く心臓…焦燥感と不安感が赤裏の脳内に埋もれながらも懸命にとある人物の番号を探した。


赤裏「(有った)!」


コール音が流れる間赤裏は下に降り、倒れて居る黒鬼を何とかトイレから引きずり出す。
グッタリして居た…

赤裏「早く…母さん!」


ルッス「はーい、赤裏ちゃん!どうしたの?こんな夜更けに…」

そう、赤裏が電話を掛けた相手は二人が母さんと慕うルッスーリアだった。

赤裏「母さん!黒鬼がー…!!」

ルッスは赤裏の慌てふためく声に眉間に皺を寄せ、嫌な予感を感じ取った。


ルッス「落ち着いて赤裏ちゃん、落ち着いて話して!」


赤裏「母さんっ、黒鬼が倒れてる!意識が無くて身体がビクビクしてる。」

ルッス「!直ぐ行くわ、そっちの救護班を向かわせるから待ってて!」

赤裏「う、うん!」


切れた通話…赤裏は黒鬼に反応を呼び掛ける。

赤裏「黒鬼!…っ馬鹿黒鬼!!死んだら許さないからな!!」

赤裏は救護班が来る迄、ずっと黒鬼に声を掛け続けた。
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