リボーン

□『怪盗ロンシャン?』
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『行って来ます…黒百合、鬼百合。』


以前自分が住み着いて居た墓地に原因不明で死んでしまった二匹の墓。
赤裏と一緒に合掌した黒鬼、風で揺れる髪が儚げに靡いた・・・

赤裏「・・・何か未亡人みたい。」

『?・・・学校いきましょうか、遅刻します。』


赤裏「あ、うん!」

鞄を肩に掛け荒れた墓地に繋がる道を降りる黒鬼、赤裏も鞄を肩に掛け・・・再び二匹の眠る墓に向き直り・・・






赤裏「・・・・・・ 大丈夫・・・今度は、俺が黒鬼をみてる。安心して逝って良いから・・・          























お疲れ様。」




赤裏は優しく言うと下に居る黒鬼を目掛け走った。


赤裏「今日晩御飯何?」

『・・・何が良いですか?』

赤裏「えっ?良いの?」

『はい、迷惑掛けましたし・・・僕の手作りで良かったらですが。』


赤裏「ううん、黒鬼の手作りが良い!鍋が良い!」

『鍋ですか・・・寄せ鍋、チャンコ鍋・・・』

赤裏「味噌が良い!」

『はい、分かりました。』




並盛中学校



マングスタ「ロンシャン君!無事2年へ進級おめでとう!」

ロンシャン「まーねまーね!ピースピース!」



『怪盗ロンシャン?』

赤裏「良いなぁ、胴上げされて。」

『恥ずかしい筈ですし痛いですよ。』

赤裏「そうかな?」

『周囲からの視線が・・・。』


綱吉「おはよ、血潮君に黒騎馬君。」

『お早うございます。』

赤裏「おはよ!」


内心変わらず居る赤裏に綱吉は安堵の溜息を吐いた、しかし後ろから声を掛けられる。


ロンシャン「あ!沢田ちゃーん!」

綱吉「(い)!?」

『?』

赤裏「あ、痛い人だ。」

綱吉「血潮君?!」

相変わらずのマイペースの赤裏に綱吉が突っ込む、しかしロンシャンには聞こえず。


ロンシャン「はいは〜い!沢田ちゃん!同じクラスになったのも何かの縁だね、お互いガンバローよ!」

赤裏「あ!クラス!!黒鬼、見に行こう!」

綱吉「待って!二人とも俺と一緒のクラスだった!!だから一人にしないで?!」

赤裏「わー、奇遇だね!これからも宜しく!」

『・・・・・・・・・・。』

綱吉「よ、宜しく・・・。」



ロンシャン「無視しちゃダメだよ〜ボンゴレ十代目!!」

綱吉「んなーーー(なっ なんでソノ事を)!!?」


ロンシャン「俺マフィアのトマゾファミリー8代目候補内藤ロンシャン、宜しくねー!」

『!』

赤裏「!トマゾファミリー・・・あ、黒鬼?」

『・・・様子を見ましょう。』





綱吉「えーーーっ!(トマゾファミリー8代目〜!?俺がマフィア嫌がってるの知ってて真似してカラかってんのか〜!?)な、何言ってんのかな?俺マフィアとか何の事だかサッパリ・・・。」

ロンシャン「っかー!!何それボンゴレギャグ?あらつまんない、あらつまんない。モット腹割って話そーよ沢田ちゃん!俺なんて腹ガバガバよ〜〜!!」


『・・・天然ですね。』


赤裏「黒鬼と一緒だよ?」


『・・・・・・。』

赤裏「・・・・・・・・。」


さり気なく赤裏が言った言葉に黒鬼が赤裏を見る、赤裏も顔を後ろに逸らす。

ロンシャン「あ、君達もしかしてヴァリアーの刺客?」

赤裏「・・・黒鬼。」

『君達は何の話をして居るんですか?』

赤裏「・・・だよね?先が見えなくて。」

ですよねー!と綱吉が思う。

ロンシャン「あれ違った?」

マングスタ「違う奴かも知れませんねロンシャン君。確かヴァリアーから二人刺客が送り込まれてるとマフィア界では噂、多分違う奴なのでしょう。」

『・・・・・・・。』

赤裏「・・・。」


綱吉「ちょっ!それ以上言わないで!!何でも無いよ二人とも!」

とぼける二人を綱吉が庇う。


ロンシャン「あらごめんごめん!お口直しに仲間紹介するよ、アソコに生えてんのマフィアファミリーね。」

ロンシャンが綱吉と黒鬼の肩に手と腕を回し指を指す。

『・・・・・・・。』

折角だからと大人しく紹介に預かろうとする黒鬼と赤裏、綱吉はめいわくそうだが・・・。


ロンシャン「右からルンガ、マングスタ、パンテーラ。皆頭おかしーんだけどね。」

頭をぺこりと下げるマングスタ、紳士的だ。

綱吉「頭おかしーの!?」



『可愛い。』


ロンシャン「え?パンテーラが?」

綱吉「え、黒騎馬君?」

確かに十年後バズーカでは女性だった筈と考える綱吉、もしかしたら女装だったのか・・・。

パンテーラ「?」


『初めまして、黒騎馬です、パンテーラさん。』


赤裏「・・・悪い癖だよ黒鬼!俺と言うものが有りながら!!」


綱吉「違うでしょっ!!

ロンシャン「パンテーラが良いの?あら変わってんの!」

パンテーラにお辞儀をし軽く微笑む黒鬼・・・周囲がざわめく。

極寺「黒鬼に何しやがる?!」

『・・・・・。』


パンテーラをじっと見て居た黒鬼の腕を引っ張る極寺。
すくなからずパンテーラは不快に思う。
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