リボーン
□『お呼ばれ』
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ピーンポーン
『?』
赤裏「良いよ、俺がでる。」
ただ今黒鬼は電話中、相手は言わずとも知れた母さん事ルッスリアーだ。トマゾファミリーの事に付いて話して居る途中インターホンが鳴ったのだ。
ルッス【スクちゃんに聞いてみたら内乱中らしくて放って置けば良いって、で!体調は大丈夫なの?】
『はい、多分。』
ルッス【帰ってらっしゃい!!ボスからは私が言っとくから、そっちもうちょっとしたら夏休みでしょ。夕方位に迎えに行くから準備してるのよ?】
『唐突ですね。』
ルッス【そうでもしなきゃ治して上げられないのよ、任務出来なくなるでしょ?】
『はい・・・。』
赤裏には言って無いがそこら辺りに女の人が居たり、男性が浮いてたりする。幻覚だと分かって居る為無視するもやはり気になる。
俺や私・ミー・僕は元々居るのだが。
ルッス【それまで無茶しちゃ駄目よ。】
あぁ、自分なんかに勿体ない言葉ですね。
何で其処まで言ってくれてるのかは分からないですが有難うございます。
『俺なんかの為に有難う御座います。』
ルッス【・・・黒鬼ちゃん。】
又自傷心が戻って来たのだなと思うルッス、すると赤裏の声が聞こえて来た。
赤裏「黒鬼、三浦ハルちゃんが来てるよ?一緒にロンシャンのお屋敷に行こうって。」
『・・・・・・内乱中らしいですよ?』
ルッス【じゃあ又迎えに行くからそれまで無理はしないのよ?】
『はい、忙しい時に済みません。』
ルッス【んーん、声が聴けて良かったわ。それじゃぁね!】
『はい。』
プツッ
切れた音を耳に聞き流し虚しさに暮れる、しかしそうも言ってられない。玄関に内乱中の屋敷に行こうとしている迷える子羊が居るのだ。
付いて行ったら巻き込まれる事は確実だ、女の子にそんな所に行かせる?だが自分は行きたくない、人が苦手で感情が嫌い・・・勿論自分も嫌い。
まぁそれは置いといて・・・玄関に向かう。
ハル「黒騎馬さんこんにちは!一緒に行きましょう!」
・・・明るい。
今から内乱中のお屋敷に行く事も知らずに。言ったって聞きそうに無い方達ばかりだから何言っても無駄か…。
『すみませんがー…』
三浦「ささっ!ご一緒に!」
マジですか……お誘いは感謝ですが困りました。三浦ハルさんがミーの靴を片手に早く早くと急かす、待って下さい。靴、靴返して下さい……自分今スリッパですよー?
赤裏はノリノリです、手土産にと自分は急いで詰めたお菓子セット・・・つまらないものですがーと渡すのを見繕って赤裏に持たせて行ってらっしゃーい。
ハル「黒騎馬さん、いきますよー!」
分かりました、行きます。行きますからせめて靴をかえして下さい。
グイグイと逃がさまいと腕をひぱってくる、近くに居るりーぼん君と目が合うとニヤリと笑われた。女の子に弱い俺に差し金か?
靴を返して貰い歩く、どうやらランボ君も居る様だ。笑顔で打倒トマゾファミリーと言う隼人君。アレ?奇襲するのに手土産持って行ってどうするんだ自分。
ランボ「ん〜?アララのラ、お菓子!寄越せぇ!」
ハル「ランボちゃん駄目ですよ、これは手土産なんですから。」
赤裏「ん、なら飴ちゃんあげるー。」
赤裏がお菓子を入れた袋を引っ張るランボに、ポケットから漁り出したミゾレ玉の飴を差し出す。
そして自分もとかりん糖を食べ、黒鬼とハルにと酢昆布を渡す。
『ありがとうございます。』
ハル「はひ、渋いです……。」
山本「ははっ、渋いな!」
赤裏「そう?」
カリガリとかりん糖を咀嚼する赤裏、黒鬼は折角貰った酢昆布と言う事で咀嚼する。
リボーン「ついたぞ。」
『………………。』
赤裏「ありゃりゃ……」
内心本当に内乱してた、と思う赤裏。黒鬼は面倒ですね。と思い奇襲しなくてもその内破滅するのでは無いか?と思われる程だ。
圧力掛けなくてもその内潰れそうな勢いだった。
『………………。』
リボーン「帰るなよ?」
『…………。』
帰りたいと思う黒鬼にリボーンが言い切る、そんな中ランボが内乱に放り込まれてしまった。
『・・・・・・・・。』
中からランボ君の声が聞こえて来た、グピャグピャ言ってます。
やはり帰ろう、何でか気持ち悪くなって来ました、二日間食べなかっただけなのにちょっとダルイです。酢昆布食べたんですが……
赤裏「黒鬼、やっぱりダルイんじゃない?」
『?』
赤裏「良いよ、こっちは俺が居るから帰って寝ときなよ。」
リボーン「飯食ってな?」
『・・・・・・・・・・・・・自分の所為でスミマセン、早退させて頂きます。』
山本「体調悪いのか?」
リボーン「二日間飯食ってねぇらしい。」
山本「おいおい、倒れるぞ?」
一体何が言いたいのだろうか?
たかが二日だ、世の中にはモット食べない方だって居る、それと比べたら自分は軽い方。
リボーン「三食食え。」
『・・・・・・・・・・・・・分かりました、自分何かに助言有難うございます。』
獄寺「そーだぞ!先ずはお粥から始めろよ?」
『……はい、スミマセンでした。』
では失礼しますと言い赤裏に手土産を渡し、黒鬼は帰宅した。
『・・・・・・・・・・・・・あ。』
赤裏に夏休みから母さん(ルッスリアー)がくる事を告げて無かった、フと思い出す黒鬼。
急いで大きいキャリーケースを二つ取り出し荷物を赤裏の分含め準備する。
黒鬼は赤裏の服をタンスから漁り出しケースに詰めて行く、ゲームが好きなのでゲーム機も充電器(ゲーム・携帯)も入れとく。
頭に指す螺子(ネジ)の予備も居れる、ガムとお菓子も……ヘッドホンは常備だから持ってるか。
机を漁り引き出しのスタンガンを全部入れて、赤裏のお気に入りのフレームに入った写真(赤裏の幼少期で御婆さんとのツーショット)。
漫画も居るか?ラジカセとCDも・・・・・・・・コレで良いでしょうか?
そして自分の分も・・・・・・・・中身は赤裏とあんまり変わらない。サバイバルナイフも居れて…カッターも…
ピンポーン
『・・・・・・・・・?』
誰が来たんでしょうか?そう思い玄関に行きドアを開けると・・・・・・・・・
パンテーラ「・・・・・・・・。」
『…こんにちわ。』
玄関を開けるとロリータファッションの女の子、内藤ロンシャンの部下であるパンテーラが立って居た。
『今日も麗しいですねッグ。』
ニコッと微笑めば顔に袋を押し付けられる黒鬼、その袋を持ってみると中にはキュウリのぬか漬けが入って居た。道理で匂うわけです。
『?これは…』
パンテーラ「…・・・・・・・・。」
『・・・・・・・・・・・・・手土産、でしょうか?』
そう言うとパンテーラは頷いた、実際何も持って行くモノが無かったがロンシャンの部屋から漁り持って来たのだ。
『有難うございます、良ければ上がっ行きますか?』
パンテーラ「…・・・・・・・・。」
首を横に振り手をバイバイと振るしぐさをするパンテーラ、黒鬼はニコッと笑いそうですか…と言いお礼を言うとスッと手を出された。
『・・・・・・・・・・・・・?』
流石に分から無い。
『書くもの持って来ますね?』
そう良い中に戻ろうとするとグイッとマフラーを引っ張られた、振り返って見るとブチッとバーテン服の第二ボタンを引き千切られ取られた。
取った張本人は走って消えてしまった。
『・・・・・・・・。』
何がしたかったのでしょうか?