黒魂

□外道(ルール)
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土方「うぉわあぁああああ!!


『!……。』

走って様子を見にくいと悲鳴を上げ、何かに驚いて居た副長様。
どうやら木材が落下して来た様…何の為に刀を腰付けて居るんですか?

自分だったら?

黙って避けますね、恥ずかしい声は出さずに。
しかし…結果シィニョール銀時と鉢合わせと言う形になってしまった様だ。
アレですか?赤い糸で繋がって居るんですかアナタ達は…。

『………。』

軽く分からない程度に溜め息を付き、電柱に隠れ様子を見る。




土方「あっ…危ねーだろーがぁあ!!」


銀時「だから危ねーつったろ。」


『………。』

たった木材が落下しただけで尻餅を付く副長様、大丈夫か真選組。
今ならアナタの首、撥ねれそうです。

土方「あああああ!!テメーは…池田屋の時の…」

銀時「?」

ヘルメット取らなかったら良かったものを…シィニョール銀時は本当に忘れて居る様だ。

銀時「あ…もしかして大串君か?アララすっかり立派になっちやって、何?未だあの金魚デカくなってんの?」



馬鹿だ。
ミーでも3日は覚えてますよ、何ですかそんな金魚要りませんから。
……アイス溶けそう…。





『………。』

仕方有りませんね、屋根へと電柱を伝って行く。折角のアイスが勿体無い。


ガシャと鳴る瓦…


棟梁「バカヤロー、金鎚はもっと魂こめて打つんだよ。」

銀時「おめーの頭にだったら魂込めて打ち込んでやるよハゲ。」


又そんな事言うから仕事無くなる上、面倒事に巻き込まれるんですよ?

棟梁「コノヤロー、人材不足じゃ無かったららテメーなんて使わねーのによぉ。ソコちゃんとやっとけよ。」


銀時「オメーもなハゲ。」


口が悪い…ですが


『……仕事を続けてるだけ…偉いですよ、シィニョール銀時。』

銀時「!黒波、アイスくれ。」

『………。』

第一声がそれですか…
仕事を放り投げせず頑張って居る分未だ良いが。
袋に入って居た小豆アイスを渡すと間髪入れず食べ始めて居る。


馬鹿な方だ…

アナタじゃ無かったら、放って僕は見てみぬ振りをしてただろう。



ガッ

『…………。』


屋根に掛かった手…果てさてどうしましょうか?

銀時「うめっ…!」


『………。』

またもや軽く溜め息をついてしまった自分が居る。

土方「爆弾処理の次は屋根の修理か?」

来てしまった大串君もとい副長様。


周囲を見渡すと沖田・近藤局長が違う屋根から此方を見て居た……流行っているのですか?

一応太股にして居た銃の入って居たホルダーを見せ付ける、邪魔させない様にだ。

その間シィニョール銀時は副長様を思い出した様だ、全く誰だ大串君とは。


銀時「近藤さん?」


土方「女取り合った仲なんだろ、そんなに良い女なのか?」

土方が銀時に刀を投げ渡す。


土方「俺にも紹介してくれよ。後…黒鎖の異端者、テメーはコイツの後だ。覚悟しな。」


『…………。』


銀時「お前あのゴリラの知り合いかよ。」

銀時の台詞後濁った目で土方を見る黒波、どうでも良さそうに…。  


『…付き合い切れません。』


土方「!…上等だ、てめーから斬ってやらぁ!!」



ガキィイン



黒波に刃を向け降る土方、しかし銀時が鞘のままの刀で庇う。


『…………。』


ぶっ飛ばされる銀時…


アァアー!


銀時「うおっ!俺飛んでる?!ちょっ、テレビ局呼んで来い!」

黒羽が銀時を足で掴み飛んでいる、タイミング良し。


『………。』


土方「何だコノ馬鹿デカい鴉はぁ…!」

黒羽は銀時を屋根に下ろし、黒波の隣に羽を休める。

銀時「あ?何か黒羽、前よりデカくなってね?」

『Si…三センチ。』

銀時「へー、まだ成長してんのか。」

土方「てめーのペットか!金魚よりたち悪ぃーわ!!じゃねぇ…ゴリラだろうがなぁ…俺達にとっちゃ大事な大将なんだよ。」


『………。』


土方「剣一本で一緒に真選組つくり上げて来た、俺の戦友なんだよ。」

『………奇麗事だ…』



土方「誰にも俺達の真選組は汚させねぇ、その道を遮るものが有るならば剣(こいつ)でー…叩き斬るのみよぉお!!



あー…折角屋根の修理が……
仕方ない…少し手伝うか…シィニョリーナ神楽のご飯代が無くなるのはイヤだしなぁ…



銀時「刃物をプラプラ振り回すんじゃねぇえ!!」



コンコン…

こんなものか?

コンコン…コンコンコンコンコンコン…


棟梁「銀さーん、テメッ遊ぶか打つかどっちかにしやがれ!」


『はーい。』

銀時「俺を心配しろぉお!!後うるせぇハゲぇええ、警察呼べ警察!!」

『……シィニョール銀時、警察がソイツです。』

銀時「はぁ?!」

土方「俺が警察だ。」

銀時「あ…そうだった…世も末だなオイ。」

『全くです。』


土方「ククク、そうだな。」


コンコンコンコンコンコン…


さて軽く頑張るか…


沖田「アイツ馬鹿か?」
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