リボーン
□『タダ?』
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赤裏視点
黒鬼はピエロだ。
黒鬼は表情が乏しい
何を考えてるか分からない…
小さい頃、被験体とされて居た頃…黒鬼と会った事が有る。黒鬼は体に傷一つ付けられるのさえも怖がって居た。真っ黒い髪にまだ目が濁って居なかった…表情だって如何にもそこら辺に居る様な……まぁちょっと変わった女の子だった。
俺も日本の孤児院に預けられてたし…。
二回目の行き先、婆ちゃんは優しさかったなぁー。
怪我しても痛かっただろ?って言って頭を撫でたり、抱きしめてくれた。
俺が痛いけど治るって言ったら、婆ちゃんは泣いた。
悲しそうに…俺の為に泣いてくれてるって気付いたら俺も泣いた。
婆ちゃんにしがみついて、号泣…婆ちゃんは俺に居場所をくれた初めての人間だった。
婆ちゃんは俺に信じる事、感情を教えてくれた人…大好きだったけど死んだ…と同時に死と悲しみを俺に植え付け逝ってしまった。
だから余計にだった。
未だ黒鬼は若い
だから婆ちゃんが逝った時の悲しみを味わいたくない俺は、黒鬼の死を受け入れたくない。
生きてて貰う、大切な人がもう逝かない様に…
黒鬼に会いにいった、婆ちゃんが居なくなって途方にくれて居た俺は小さい頃被験体を一緒にされて居たあの子に…
見つけたのは制服を着た姿でだった、俺は早速家に迄尾行。
黒鬼の目は濁って居た、表情も喪失して居て人形みたいになっていた。
インターホンを鳴らし、あの子が出るのを待った、黒鬼は変わってしまったが俺の初恋はそう簡単に終わらない。
ガチャ
俺は出てきた初恋の人相手に抱き付いた、あんまり無い身長を包み込む。
すると後ろから野太い声が聞こえた、白髪の人間。
もしやこれは同棲!?
まさか…
とりあえず刀を振り回して来られたから、反射的に中へ黒鬼を抱き上げ入る。
何で刀何て持ってんの!?
奥の部屋へ進むとお義父様が堂々と座って居た、貫禄有るなぁ。
しかし後ろから誰かに蹴られ壁へと激突する…あ、歯折れた。
まぁ、後にマフィアという存在を知った。
そして黒鬼は時折笑う。
ピエロみたいに…
感情を込めて笑った
感情を込めて笑っても、感情は感じられなかった。
俺の初恋の子は人形になってた。
しかも道化師みたくなって…
俺の初恋は
黒ずんだピエロの人形
それでも、嫌いになれず…一緒に居たい…死にたがりなピエロの様な黒ずんだ人形。
黒鬼はピエロだ。