Distance

□Distance 本編
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◆Episode6◆


週が明けて月曜日。

綾人は俺と顔を合わせた途端に恥ずかしそうな顔をしたが、すぐに笑顔に変わった。


その後も少し綾人を観察してみる。

話し相手が誰であろうと、インテリ系の綺麗な顔にニコニコと笑顔が浮かんでる。
声まで明るい。

今まで悩みまくってた分、少しはホッとしたのだろうか。



昼休みになり、保が教室に入って来た。

俺や綾人は勿論の事、毎日恒例となってるこの風景に教室のざわめきもなくなった。


「あれ?名取…何か雰囲気違う?良い事でもあった?」

「え?…いや…別に…」


いきなり保に話を振られた綾人の目は明らかに泳いでいる。

俺は笑いを堪えるのに必死だ。


「ん?正英、何か知ってそう」

「は?俺?さぁ…知らないけど?」

「嘘だぁ…怪しい」

「怪しいってなぁ…」

「ずるい、俺だけ仲間外れにして」


保は頬は膨れている。
小学生みたいだ。


「何拗ねてんだよ。俺は何も知らないって言ってんじゃん」

「嘘だね。名取は黙っちゃってさ、目がキョロキョロしてんもん」

「あぁ〜…綾人にだって秘密の1つや2つあるだろ」


綾人に何か言って欲しいところだが、黙ってるので精一杯のようだ。


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