Hold on now !!

□Hold on now !! C
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スポーツジムで、きっちり1時間泳ぐ。
それからサウナで汗をかき、シャワーを浴びた。


すっきりした気分で家に帰ると、玄関に女性物の靴がある。
リビングに行けば、兄貴の彼女が居た。

たまにだが、こうやって彼女が遊びにきて、夕食を振舞ってくれる事があるのだ。


兄貴はストレートで有名大学の医学部に合格する秀才で、性格もしっかりしているし優しい。
俺よりも背が高く、どちらかと言えば母親似の俺と違って、父親似の男らしい顔をしている。

身内の贔屓目かもしれないが、文句なしの良い男だと思う。


そんな兄貴も何回か彼女は代わったが、女性が途切れた事はない。
勉強も忙しいだろうに、こうやって彼女の為に時間も割いている。


「今晩は。いらっしゃい」

「涼介君、お帰り。久しぶりだね。ケーキ買って来たんだよ。夕食の後にでも一緒に食べようよ」

「はい、頂きます」


彼女は至極嬉しそうな顔をしているので、関係は良好なのだろう。




「涼介君は、彼女いないの?家に連れてきたりしない?」

「涼は秘密主義なんだよなぁ」

「そんな事ないって。モテないだけですぅ」


うん、まぁモテなくはないだろう。

中1で初めて彼女が出来て、中2に上がる春に童貞は捨てた。
それからチョコチョコと彼女も出来たし、この歳にしてはそれなりにだと思う。


初めの頃はセックスにだって年相応に興味があった。
けど何度か経験したら、こんなもんかと興味は薄れていく。


セックスしないならしないで、溜まったなと思った時に思い出したように自家発電すればいい。
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