Hold on now !!

□Hold on now !! E
2ページ/22ページ


あの2人は、スネ毛が他より少し濃い程度で、裸でも清潔感がある。


メタボな腹とか、胸毛ボンバイエとか、髭がジョジョリーナってぐらい濃いとか。
脂ぎってるとか、ニキビ面とか、オタク丸出しでムフフとか。

そんなん相手にしろって言われても起たないだろう。
想像するだけで吐き気がする。


普段はまったく気にならなくても、セックスの相手となると無理だ。
視覚効果は大切だと思う。






中間テスト直前。
1週間目から部活動も休みとなり、学校全体がどことなく陰鬱な雰囲気を醸し出している。


放課後は教室を始め、食堂や図書館で勉強をしている生徒の姿をよく見かける。
俺もその中の1人で。


暗記モノの最終チェックをしようと、赤い下敷きを片手に図書館の自習室へ向かう。
やはり、いつもより混み合っていて、少しザワついている。


パネルで区切られた半個室で、ブツブツと答え合わせをする。
すると、そこに後ろから声がかかった。

振り向いた瞬間、唇を塞がれる。


「ん!!」

「イダッ!!…この学校で俺にチョップかます奴なんて涼介しかいねぇぞ」


千明がデコを押さえ、眉を下げている。


「先輩が悪いんでしょうが。天誅ですよ、天誅」

「はぁ…つか、千明だって言ってんだろ。ついでに敬語も止めろ」


この学校にチョップをかませる奴が居ないという大物に、敬語禁止令など…。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ