Hold on now !!
□Hold on now !! G
2ページ/22ページ
「今日は食堂の日替わり弁当」
「へぇ…俺、それ食った事ないわ。朝、予約しに行くの面倒だし」
「マジで?ホカホカで旨いし、値段も安いのに」
龍雅はそう言って、俺に本日のメインのから揚げをくれた。
うん、確かに旨い。
そんな事をしていると、内藤は黙ってしまった。
気さくで良い奴なんだけど、学級委員長なんてやる真面目君だ。
龍雅とタイプがまったく違う。
龍雅は面白がって内藤にチョッカイをかけているが、内藤は明らかに困っている。
それを面白く見ていると、どこかに行って教室に居なかった栗本が戻って来た。
「さっきまで職員室に居たんだけど、成瀬が涼介は元気かって言ってたぞ」
「…元気?」
「何か知らねぇけど。俺と仲良いんだろって聞いて来たから、涼介と俺、セットだと思われてんじゃね?」
栗本と俺は2年連続で同じクラスだ。
1年の頃から仲が良かったので、そう見られても不思議じゃない。
不思議じゃないんだけど…。
成瀬健人はウチのクラスの副担任だし、奴の英語の授業も受けている。
だけど、それだけだ。
俺は教師と必要最低限しか口をきかない。
成瀬もそれに当てはまる。
元気かなんて聞かれる間柄じゃないんだが…。