Hold on now !!

□Hold on now !! I
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梅雨のこの時期の貴重な晴れ間。
龍雅と中庭のピクニック席で向かい合って昼食を食っている。

俺の家政婦さんお手製彩り弁当と、龍雅の食堂日替わりホカホカ弁当。

あれやこれやと交換しながら食べるのは、なかなか微笑ましい光景ではないか。


「龍雅センパーイ!森川センパーイ!」


声がする方に目を向ければ、龍雅と同室の笹本だ。
俺達と同じ考えなのか、昼飯が入っているであろうビニール袋を持ってコッチにやってくる。

笹本の隣には、笹本と同じぐらい背の高い生徒が居た。


「お2人ともココで食事ですか?」

「見れば分かるだろ。邪魔すんな」

「龍雅先輩ひどいっすよ!俺らもまぜて下さい」


龍雅の返事も待たずに、豪快に袋を逆さまにして中身をテーブルの上へ広げる笹本。
意外と図太いキャラなのか?


「谷口も座れば?」


龍雅に声をかけられた谷口と呼ばれた青年は、一瞬硬直したが『失礼します』と言って俺の隣に座った。


「あっ!森川先輩は晃を見るのは初めてっすよね?コイツ谷口晃っていって、俺と同じバレー部の1年なんです」

「谷口晃です。初めまして」

「あ…ドモ」

「晃とはクラスも寮も一緒だから仲良いんすよ」


谷口は、切れ長の綺麗な奥二重と真っ直ぐな眉、スッと通った鼻筋に薄い唇という硬派な二枚目といった顔立ちだ。

髪型は刈り上げてるわけではないが、ベリーショートの部類に入る短髪。

外見判断だが、実直・真面目といった印象を受けた。


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