テニプリ短編夢小説

□伝わらないこと
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伝わらない。


伝わるはずない。


あいつはいつもそうだった。


笑って、ごまかして…。


なんでなん?


後5cmの距離が邪魔をする。


言おうとすれば、口を塞がれる。


なあ、本当にうちの事好きなん?


本当は…責任感ちゃうの?


私を怪我させたから…それだけなん違う??


蔵はうちに縛られてるんや。


だから言いたいのに…。


言わせてはくれない。


「大丈夫やから。」


いつもそれしか言わんけど。


本当はもっと好きな子おるんやろ?


うちを好きで好きになったん違うやろ?


「好きやから。」


うちは蔵の言葉の何を信じたらええん?


蔵の言葉すら、嘘に聞こえて…。


隣にいる蔵が、嫌になる。


私が言わせた。


蔵に、好きと。


ずっと一緒にいろと。


決して言葉で言った訳じゃない。


でも確かに言った。


ごめんなさい。


だから…。


「別れよう、蔵。」


もっと、素敵な恋をしてください。


大好きな君へ。


きっと届かないこの思いを。


伝えることは出来ない。

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