テニプリ短編夢小説

□君は
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ねぇ、あなたの心は今ドコにいる?


こうして隣で笑っているのに、


遠い君は、その瞳に何を写しているの?


だからそっと呼びかける。


振り向いた瞳にすら、私は映ってなくて。


いつしか君の中に私というものの存在が欲しくなる。


手当たり次第に君を抱きしめたって、

君の不安そうに震える肩になんら変わりはなく。


「大丈夫」

って囁いても。


信じてはくれない。


あなたの姿はここなのに、


あなたの心は、



…空に吸い込まれている。


君は聞いた。


「あいつみたいに、いなくならないか。」

と。


「蔵からは離れない。」


その手に、力をいくら込めたって。



あなたは信じてはくれない。


その瞳に映ってるのは私じゃなくて、

あの子。


夢の中で呟くのも、

あの子でしょ??


私は、引けない。


蔵が、あの子と私を重ねてしまう以上。


でもそれは。


少し。

いや、かなり。


苦しい。


ーENDー

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