テニプリ短編夢小説
□いつか…??
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「 」
何か、囁かれてふっと顔を上げた。
冷たいものが私を差す。
本当に、この世界は人を失う事に警告すら出してくれない。
「大丈夫?」
傘を差し出したあの人。
ブルーの瞳が、私の全てを見透かしていた。
「平気…なんじゃないですか?」
飲み込まれると思った。
もう少し視界が良かったら、
足場が良かったら。
逃げ出していたかもしれない。
「平気そうには見えないけどね?」
ゆっくりと私の髪を梳く。
さらりと流れた髪に唇を添える。
「本当に…平気ですから」
「キレイな髪だね。」
雷が、鳴った。
「きゃっ…。」
バランスを崩しかけた体は、倒れなかった。
「もう…大丈夫だから…。」
その瞬間から、私は。
周助の隣にいることが怖くなった。