初恋

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「君が牡丹?」
なかなか優秀な諜報員だと聞いてるよ…。

「私は、もう辞めたいのです…。」
辞めることに許可はしないと言う。

「それに…君は伊達政宗と個人的に会ったことがあると聞くよ。」
取りあえず、うちにおいでよ。
と言われる。

「それに君は下賤な血が混ざっているとは言え、皇族。
将来的には、秀吉の子を産ませたい。」
最後の言葉は神殿長に向けて言う。

「確かに。
秀吉殿は農民の出。
我らから地位を渡すときに一緒に皇族の姫を妻にするのは良い考えだな。」
子は皇族に連なる。

「わ、私は結婚する気も、皇族に戻る気もございません。」
牡丹の訴えは聞き入れられず、竹中半兵衛と大阪へ向かう。



******


「君にはまず、聞きたいことがある。
伊達とはどういう関係だい?」
まさか男と女の関係ではないだろうね…。
「伊達の領主様と私のような者が…。
会ったこともございません。」
「君は嘘が下手だね。」
諜報は得意と聞いていたが…そうでもないのかな。

腕を引っ張られ、地下の部屋に連れて行かれる。
拷問室のような部屋だ。

天井から鎖が降りてきている。

するりと白衣の結び目を解かれ、脱がされる。
胸と背中が露わにされる。


その鎖が手に嵌められ、上に引かれる。
なんとかつま先で立っているような体勢だ。

「止めて下さい。
何の権限があってこんな事を…。
私は神宮の巫女としてココに来てるのです。」
変なことをされる謂れはない。

「ちょっと素直になって貰おうと思うだけだよ。」
竹中が手を挙げると横に立った男が、鞭を振るう。
傷が残らないように軟鞭を使うようにと指示されていたので、痛みだけが背中に走る。
「…あぅ…。」
下唇を噛みしめて、声を抑える。

「伊達政宗の弱点を言いなさい。」

30分程、鞭で打たれた。

これ以上しても仕方がないと思ったのだろう、右手を挙げて牡丹を鞭打つ男の手を止めさせた。

「随分頑張りましたね。
まだ話す気にはならないですか?」
「知らないことは答えられないわ。」
政宗の弱点など知らない。
知っていたとしても死んでも話したりする気もないが…。
「彼に…、弱みなどない…。」

「政宗君が2年ほど前に、巫女を妻にしたいと言っていたようなのですよ。」
顔を撫でながら、胸元が露わな牡丹の体を観察し、貴女の事ではないですか?と言う。

「もしかしたら、弱点は貴方自身かもしれないですしね。」

袴の紐も解かれ、袴が床へ落ちる。
何も身に着けていない。

脚を開かれ、付け根に手を添えられる。
左手で陰部を開かれ、右の中指が撫でる。

「…っきゃ…ぁっ…。」
「処女の様だ。
政宗君とは肉体的には何もなかったようだね。」
手が離れ、脇の男に鎖を外すように命じる。

床に足が付いた。
白衣を手に取り体を前を隠す。
「…いっ、一体何を…。
何をしたのですか…。」
「何をしたか分からないのかい。
それは良い。
随分と清純なお姫様だ。」
楽しげに笑う。
「秀吉は汚い女は嫌いだから君が綺麗で良かったよ。」
囁きながら、背中に手が這わされる。
柔らかい鞭だから傷は出来ていない。
その代り皮膚の中。
痣が沢山出来ていることだろう。

「この痣が消えたら、秀吉に紹介しよう。」
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