05/07の日記

00:15
昔の話(SSS)
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フィガロ双子が子供の頃の話です。
双子の父スチュアートは、弟フランシスに謀反を起こされるという公式裏設定があると教えて頂いた頃からずっとあたためていたフランシスのイメージです。

完全に私の捏造設定となっていますので、今回は特にイメージが崩されると思います。
どんな設定でも構わないという覚悟をもって、ご覧頂ければ幸いです。
よろしくお願いします。










『昔の話』





「町に行ってきたそうですね」

夕食後のデザートを終えたところで、話は始まった。
いつ始まるかと思っていたが、予想よりも遅かった。彼にとっては随分我慢していたと感心する。
その日、ロニとレネは2人だけで出かけたのだ。
チョコボを乗りこなした2人にとって、活動範囲は大いに広がった。マッシュがダンカンに師事するようになり、別々に行動することが出てきた。
片時も離れることがなかった2人だったが、これも自立の一歩だ。まだ幼い2人を引き離すのはかわいそう、まだ時期が早いかとフランセスカに言ったら、ため息交じりに『遅すぎるくらいです』と言われた。
その埋め合わせもあるのだろう。2人で町へ出かけたらしい。ただし、誰にも言わずにこっそりと。

「どれほどの人間が心配していたか、分かっているのですか?」

ぴくっと肩を震わせるレネの服を、ロニは小さく握っている。

「今日一日、ご自分たちを探した人たち、心を騒がせた人たちのことを考えてごらんなさい」

素直に胸に手を当てて考える子供達。
2人揃って頭を少し下げ、目をつむって考えている。

「どうすれば良かったか、同じことを繰り返さないためにはどうすれば良いか、分かりますね?」

こくり、と2人が頷いた。
くるりとこちらを向いて、謝る2人の頭を撫でてやる。
そんな子供たちを見ていて、ふと顔をあげたら説教中の彼に睨まれてしまった。

今後出かける時は必ず事前に伝えることを約束させ、2人に聞く。

「二人とも・・・・楽しかったかい?」

「っ兄上!!」

うん!と目を輝かせる2人。
充分反省した様子にもう叱るつもりもなかったのだろう。
彼はもう、何も言わなかった。



「甘すぎるんですよ、兄上」

2人が部屋を出てから、彼は頭を振りながら言った。
国を背負う者として責任を持てるように云々、と続ける彼に、思わず笑みがこぼれる。

「聞いているのですか?」

聞いてるよ。

「お前がいるから安心して甘やかせるんだよ、フランシス」

彼、弟は、頭に手をやりつつ、ため息をついた。




最近怒られる双子しか書いていないような(--;)
すみません(><)
ほのぼのな可愛い双子が書きたい!

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