GK長編

□甘え
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夕食も終わり席を立ちリビングにあるソファに座る

名無しさんも俺についてトテトテと歩いてくる

そして足元にくると足に顔を擦り付けてくる

名無しさんは猫特有の喉をゴロゴロ鳴らして甘えを表すんじゃ無くこうして静かに擦り寄って甘えてくる

目を瞑ってスリスリとしてくる

「名無しさん」

名前を言って隣を軽く叩く

「こっちに来い」

そう言うと待ってましたと言わんばかりに目を開いて、叩いた隣にやってくる

そして又擦り寄せてくる

今日は何時もより帰りが遅かったからか余計に甘えてくる

頭を撫でてそのまま俺の膝の上に持ってくると擦り寄ってこなくなりコテンと横になった

そして幸せそうに目を瞑り身を俺に預けた

俺は頭を撫で続けている

それが気持ち良かったのか名無しさんはスーっと眠りについた

「名無しさん…」

名前を呼んでも返事が無いのは分かってるがつい呼んでしまう

「……寝るか」

その独り言を言い名無しさんを抱き上げ名無しさんの寝る部屋へ運ぶ

「ちゃんと此処で寝ろよ」

名無しさんは寝ているからその声は届くはずも無く、自分に言い聞かせるようだ

俺は部屋を出る前に名無しさんの額に唇を1つ落とし部屋を出た





甘える表現の仕方はそれぞれ

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