GOD EATER
□素直に言えない
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「ちょっと待ってくださいっ!!」
「ったく、いいじゃんかよ。減るもんじゃねぇし」
「そういう問題じゃないんですっ!!」
エントランスに響く声の持ち主は一組の男女。
事はある1つの噂をシュンが聞き付けたことに始まる。
ウロヴォロス1体の討伐を終え帰投するまでの待機。
第一部隊のリーダーとカレルが、コアを摘出され脱け殻となったその巨体を無駄につつきまくっていた。
「2人共何やってんだよ」
当たり前な疑問を口にすると片方が徐に口を開く。
「目がさ…出ないんだよ…」
「目って何」
「何回倒しても混沌光石出てこねぇっつってんだよ!!部位破壊だってちゃんとやってんのに!!」
「俺も高値なら交渉してやってもよかったんだが…生憎入手もできやしない」
こいつら欲しい素材が手に入らないからって死体に八つ当たりなんかしてたのか。
普段の行いが悪いからだな、こりゃ。
「まぁ次回はカノンでも連れてってみようぜ。少しは稼ぎに貢献してくれるだろうしな」
ん?ちょっと待て。
「……おい」
何でいきなりあいつの名前が出てくる。
しかも稼ぎの足しになるって…どういう意味だよ。
とてつもなく気になった俺は2人にその噂とやらを聞かせて貰ったんだ。