GOD EATER

□正直でいられる
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「俺はお前が嫌いだ」

初めての任務が完了しアナグラに戻って挨拶をしたところ、こんな返事が返ってきた。

その頃入隊して間もない私はバリバリに緊張していて…
初任務にも関わらず猛進しては吹き飛ばされるのを繰り返す戦い方をしていた。

「お前みたいな奴は早死にする。足手まといになるなら俺に関わるな」

まるでお荷物のように扱われたのをよく憶えている。
だったら付きまとってやろう…
そう決心したのもちょうどその頃。


「こういうのはツンデレといって…本当は好きなんだけど素直に言えないっていうか…とりあえずソーマさんは私の事が大好k「黙れ」

大して相手の事も知らないのに部屋にも普通に入るし、こんな事も平気で言える。
私は完全な一目惚れだけれどソーマさんはどう思ってるんだろう。

コウタぐらいノリが良ければ良いのだけれど。

「じゃあソーマさんは私の事を気づかってくれてるんですね」

「…………違う」

そっかそっか、気づかってくれてるんだ。

「ねぇソーマさん」

「…………………」

「……今日は帰りますけど…また明日も一緒に任務行きましょうね」

声をかけても反応しなかったが、部屋に戻ると言ってやっと頷いてくれた。
1つ1つの受け答えにも嬉しくなってしまう。


それから毎朝必ずソーマさんの部屋に挨拶しに行くようになった。
これは毎日の習慣で今でも変わらない…言わば決まりのようなもの。

私が部屋に着くと彼が支度をし、一緒にエントランスへ向かうのだ。

最初こそ迷惑がっていたが、あまりにも私がしつこいせいか今では素っ気なくも反論せずに居てくれる。

酷い時は鍵を閉められていたけれど懲りずに扉叩きまくってて良かった。
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