君のいる世界廻る星
□君を待つ場所
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この場所がたまらなく心地よい。
レグヌムの海を見渡せる、小さな釣り堀の一番端っこ。
毎週火木土曜日の夕方はいつも此処で過ごす。
太陽が傾き、ゆっくりと沈むのを見てスパーダはボソッと呟いた。
「そろそろだな」
と、次の瞬間。向こうの方から足音が響く。それはだんだん近づいて、スパーダの1〜2メートルまで来て止まった。
「坊っちゃんに何度言えば伝わるんでしょうか。」
聞きなれた声に、スパーダは思わず頬が緩む。
今日も時間通りだ。
「何故いつも!わざと遅刻するんですか!」
スパーダは精一杯顔を整え、後ろを振り向く。
そこには、薄桃の長い髪を海風に揺らしながら肩で大きく息をするスパーダの侍女。
その姿を視界に入れたとたん、整えた顔がやっぱり緩んだ。
「一体何がおかしいって言うんでしょうか。毎回毎回、サボって!!今日は家庭教師が来る日だと、何回言えばわかるんですっ」
「けっ、んなもん一々行ってられっかよ。家庭教師なんて頼んだ覚えはねーぜ」
「じゃあ学校サボらないで行ってください。」
「無理なお願いだぜ。何たってオレ様は不良だからなぁ」
侍女はスパーダの背中に一発蹴りを入れる。
「いたっテメェ侍女の分際で何しやがんだよ!」
「すいません足が滑っただけです。さっお金払ってるんです、行きましょう」
侍女はスパーダの腕をがっしり掴むと引きずりだす。
「ったくよー、美人でボインな家庭教師がベッドの上でレッスンだったら遅刻しないで行くのによぉ」
「あーハイハイ考えときます」
「百歩譲ってお前がベッドの上でレッスンでもいんだがなぁ」
「・・・・下らない事言ってないでいい加減自分で歩かないと、海に沈めますよ。」
*
元拍手感謝文でした。
何とゆうグダグダ不発弾!!!
毎回毎回、迎えに来てくれるのが嬉しくて、毎回毎回同じ場所で待ってるとゆうスパーダのただのニヤニヤな日常でした。