異性恐怖症
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『すみません』
「謝ることなんか…」
『幻滅しましたよね、もう私に関わらない方がいいです。
世話係も、もう必要ないので。』
私はもうこれ以上素の自分をさらけ出したくなかったから、わざわざ突き放すようなことを言う。
ベル先輩の目は見えないが、驚愕の表情を浮かべているように見え、不機嫌な様子だった。
「そんなこと、言うなよ」
はっとしてもう一度ベル先輩の表情を伺ってみると、いつになく真剣だった。
「幻滅なんてしてねぇよ。
しょうがないだろ?
オレだって血見たらああなるんだから。」
だから、お前とはなんも変わんない、という言葉がすごく嬉しかった。
「とゆーことで、秘密にしといてやるからまだ世話係になっといてやるよ
常に蛙と2人でいたら頭おかしくなりそうだし」
『ありがと、うございます…っ』
初めてかっこいいと思った男性は、ししって笑った彼だった。
→あとがき