オリジナル5

□眉に唾をつける
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「ねー忠邦って面白いよね〜私好きだわー!」



『!えっ!?』





ある日教室で話かけてきた女子に言われた一言


中学生の俺にとっては人生初とも言える告白だった

それに俺は返事をすぐに返さず家に持ち帰り、寝る時間をさき、必死に考えた





それなのに





「え?昨日の返事?」



『・・・ッお、俺、まだ君のことあまり知らない、からその、まずはもう少しお互いを知って「・・・え?何の話?」・・・・・・ん?』



「・・・

あーもしかして好きって言ったやつ?笑
え、何あれ真に受けたの!?

冗談だって!てか私好きな人いるし笑」





そう、これで俺の心は一気に玉砕した
いや、そもそも付き合うなんて考えてもいなかった
だがな・・・

だが、俺の純な心を弄ぶこの人を・・・!!!!




「ごめんって忠邦!
でも私忠邦は友達としては大好きだからよろしく!」



『!・・・・・・は、ハイ』




・・・はい、そうです。
簡単に許しました


・・・ちくしょう!!
わかってるさ!!俺は別に格好よくない、知ってるんだ!


でも・・・!!




「忠邦〜ここ、分かんないんだけど教えてよ」


そう言ってわざわざ机をつけて来る女子




「これ作ったんだけど余ったからあげる!」




そうやって余り物をくれる女子!!



俺を、、!!!なんだと思ってるんだッ!!!
俺はこの時人生最大のモテ期だと思っていたのに
全員好きな人やら、気になる人がいた・・・


俺はそこから女子の言動、行動全てにおいて何も思わなくなった。




「ね、ねえ忠邦最近クマ酷いよ・・・大丈夫なの?」



『・・・大丈夫だったらこんなクマ出来ないデス』



「・・・・
何かあったら相談乗るから、ね」



『・・・ありがと、自由』



そう、俺に簡単に触れてくる幼馴染にも。
幼馴染だから、俺に触れてくる。
調子に乗るな、菅原 忠邦。





そして日が経ち・・・・・・・・・




「・・・ねぇ、菅原、君ちょっといい、かな?」



『!え?』




あまり話したことの無い女子が顔を赤くしこちらに来る




「・・・あ、あの・・・お昼体育館倉庫に来てくれないかな?」



『!え?』



「ッ///ま、待ってる、からッ」




そう言って俺から遠ざけ女子同士で「よくやったよ!」なんて声をかけてもらっている




・・・んんんん
落ち着け忠邦。
こんなの・・・今までだって・・・・・・・・・



なかったんだ、こんな経験




「・・・告白じゃね?良かったな」



『!こ、告白、かな今の・・・ままま、まさ、まさか〜ッ』





明らかに動揺する俺を鼻で笑うトリ




とりあえず昼・・・が勝負






「・・・これ、増田先輩に・・・渡して欲しいんだ////よ、よろしくね・・・ッ////」



『・・・・・・・・・ハイ。』




眉に唾をつける
・・・だまされないように用心する事。 まゆつばものとはあやしげなもの、信用できないもののこと。



俺はこの日を座右の銘に置くと誓う。




(・・・増田先輩、これ、クラスの女子、から)
(あ?いらねェ)
(!!い、いらないってなんですかァ!!
せめて、せめてもらってあげッ)
(触んな、早く準備しろ)

((お、俺だって・・・こんな風に言ってみたい!!!!泣))




というお話




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