魔法学校……

□一種の電流
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ここは紫の国



いつも穏やかでそして静か




『・・・おかあさん、あのね』



「・・・静かになさい」



『!・・・ごめんなさい』



わたしの家だけなのか、もしかしたら他の家もなのか、この国全体なのか。




『・・・』


喋りたいことも喋れない
話したいことはたくさんあるのに


でも、おかあさんはすごい人なんだ

大魔法使い様という人の使い魔って。




「・・・」



『・・・・・・(色々ききたいのに・・・)』




何で何も喋ってくれないの?
・・・なんで・・?


ある日おかあさんが任務とかで家を出た時、私は家の近くの公園にいた
1人でベンチにしゃがんで、日が落ちるのを待っていた




『・・・・・・』



「ガキが何やってんだこんな所で」




急に現れたのは男の人。
それはビックリしたけど、口を閉ざしてまたベンチにしゃがむ




「・・・何だ?なんも喋れねぇの?」



『・・・お兄さんはお喋りなの?』



「・・・いーや、んなことはねぇな、普通」



その男の人はドカっと急に横に座ってきてこっちを見る




「なんか喋りてぇことあんじゃねぇの?」



『・・・静かにしなさいってお母さんに言われてるの。
・・・だから喋らない』



「・・・ふーん」




その男の人は立ち上がる




「ガキはガキらしく甘えとけば可愛いのによ」



『・・・』




そんな言葉を残して歩いて行ってしまった



それからまたあの公園に来ると必ずくる男の人
そして何も喋らない私でも隣にドカッと座りただ無言でいる



そんな日が続いたある日




「逃げろぉお!!!」



「魔法だああ!!!」



「燃える前に避難しろぉぉ!!!」




大人達の叫び声が聞こえて、私は家を飛び出た


すると静かだった街が燃えていた

そして人々の叫び声




『・・・・・・っ』



お母さんを探すけどいない。
・・・今日は任務って

こういう時はどうしたらいいの?
・・・何をしたらいいの?


おかあさん・・・





『おかあさん、どこ・・・?』



おかあさんがいないと・・・わたし・・・




「!おいっなにやってんだ!」




いつも公園で会っていた男の人がいて
その人を見た瞬間涙が溢れる





『・・・っおかあ、さん・・・どこ・・・?』



「!・・・とりあえずここは危険だ、いくぞ」




男の人に手を引かれて走っていく


走るのは得意なのに



『おかあさん・・・っおかあ』



「大丈夫だから、泣きやめ」



男の人は頭をグシャグシャっと撫でて
こっちをみた




「お前はそのお母さんがいなくても大丈夫だ。
そしていつか必ずお前を求めてやってくる奴は来る。
それまで自分で生きれる術を考えろ」



『・・・っ・・・ひとりっ・・・で?』



「あぁ、そうだ・・・きっとすぐ現れる」




そう言って男の人を初めて顔を見る





『・・・あなた、だれ・・・?』



「・・・生きてりゃまた会えるさ

・・・じゃあな、“レグシー”」



男の人はその言葉を最後に私の前に2度と現れなくなった




そして今



「ねぇ、君ってレグシー?」



『!・・・何で私の名前』




急に現れた男の人




「俺はタイム。
なんかここに来たら会えるーみたいな夢見たから来てみたら君がいた(笑)」


『!・・・』





優しく差し伸べられた手
そして何故かこの人を見た瞬間、
私が待っていた人な気がした




「よろしくね、レグシー」



『・・・よろしく頼む、主人』




あの公園で会った男の人の存在は覚えてる、でも顔は覚えていない。

そしてこの新たな主人となるタイムの手を取った時
一種の電流が流れた気がした






(さー、早速新技を・・・)
(!さすがにまだ・・・)
(闇と雷を合わせて・・・
“ブラック サンダー”)
(!!(す、すごい人についてしまったのか、私は・・・))



☆タイム→闇+雷(←NEW)
レグシー→雷?(←NEW)

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