オリジナル

□お元気ですか?
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「大丈夫?」





そういって差し出されたハンカチ。

まだ俺が中学生で日本に来たばかりの時に会った女の子。




『名前、なんていうの?』



「私は・・・」




そこでその子のお母さんが迎えに来てしまい、名前も聞けずに別れてしまった。




ーーーーーー






和「姫ー大丈夫ー?うなされてたけど。」



千「嫌な夢でも見たー?」



『・・・和、ちづ・・・
ううん、昔の夢見ちゃってたみたい』





彼らは双子の兄弟、高橋 和彦、千鶴。
バレー部仲間。




千「姫が寝るのなんて珍しいね?」



『え、あー・・・そう、かなぁ?? 』



和「昔って、あの子のことー? 」




そういって指を指したのは転校してきたばかりの木之本 藤亜。



彼女は俺の・・・元カノ。
でも、彼女はそれを知らない。
“日高"だった頃の自分の記憶がないんだ。

だから俺のことも、ちづや和の事も覚えていない。




『・・・ううん、中学の頃の夢だよ。
そういえば信は?』


千「あー、信ならねー」




和千「先生に呼びたされた」



『・・・そっか(笑)』



信はうちのキャプテン。強面だけど、根はいい奴。


女好きだけどさ(笑)



でも部長なりに頑張ってる。





部活は。










1年も個性的な人たちが集まったし、2年にもまた新しい子入ったし、楽しくやってる。





木「あの、姫川さん」



“「なぁ、愛斗」"


“「大丈夫?」"




『ん?どうしたの??』



木「あ、あのね?」




もし、中学生の時に会った子がこの子なら
また前みたいに俺を助けてくれるかな?





もし、日高としての記憶戻ったのなら・・・
名前を呼んで、あの笑顔で俺を見てくれるのかな?




ううん、戻んなくても、忘れてても・・・




姫「ニコッ
どーしたのさ、相談位ならのれるよ?」



君の側にいたい。
そう思うんだ。






お元気ですか?





あの頃の女の子と、木之本の中にいる日高・・・








(・・・姫川さんのテスト、わたしの机の中に入ってて・・・)
(え・・・!!す、数学の小テスト!!し、しかも最低点のやつ・・・)
(・・・わー姫ー何やってんのー?え、20点?(笑))
(ホント英語以外できないよねー姫(笑))
(ちょ、明らかちづか和の仕業でしょ!!)


(・・・ニコッ)





・・・何か悲しいぉ(笑)

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