桜物語2

□43
1ページ/1ページ





「斬れぇぇえ!」



「ぉぉおおお!!」



明かりが消されたらしく池田屋の中は真っ暗だ。



白刃がぶつかる音と叫び声が響く。




「……」



「ぐはッ!」



「……」



「うぐッ!!」



「……(雑魚が)」




目の前にいる敵を片付けていくが、隙間なく次々に他の奴等が斬り込んでくる。


その量の多さに、気付けば思わずため息をついていた。




「…………めんどくせぇ、」



「アハハッさすが晋哉。余裕だね」



「それ、褒めてくれてるんですか?」



「まぁ、僕の小姓なんだから当たり前だよね」




沖田さんの理不尽な返答にまたもやため息をつく。


沖田さんと藤堂さんは我先にと階段を登っていった。




「……」




斬っても斬っても減らない敵。

むしろ、何処にこの人数がいたのか不思議なくらいだ。




「………」




おかしい…

下で戦っている以上、2階にはあまり人がいないはずだが……人?




「まさか…!」




沖田さん達が斬り合っている相手は"鬼"と言う事か?




「近藤さん!!」



「ッなんだ?」



「上見てきます」



「わかった!
俺も心配だったんだ!頼んだぞ」



「はい!」



-----「晋哉、背中は任せたよ」










.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ