桜物語2

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「何故、ここに…?」




俺が知っている謙人は【人間】のはず…




「俺も一緒だったんだ。
…お前や、千景達と」



「嘘……!?」



「同じ?どこがさ」




【同じ】それは同族を意味する言葉だと思う…

沖田さんは刀を構えたまま視線を謙人から動かずに言った。




「晋哉…
君は新選組一番組組長補佐。
それに変わりはないよ。」



「……。……ハッ、当たり前ですよ」




ゆっくりと鞘から刃を抜いた。




「沖田さん、こいつは俺に任してもらってもいいですか?」



「……わかったよ」




沖田さんは窓辺に座っている"私"の兄に斬りかかっていった。




「なぁ蒼、お前はそこにいるべきじゃねぇよ。」



「……」



「帰ろうぜ?」










「…謙人、



















        ごめん」











「……。」



「確かに、家に縛られていた俺を助けてくれたのは謙人だった。
でも、今は謙人も俺を家に戻そうとしてる」



「っ、誤解だ!
俺はお前の為に---」



「それに、今の俺には護りたいものがある」



「……蒼、」




ごめん、謙人…

    本当にごめん…








「俺は謙人を斬ってでも前に進むよ」








「…仕方ねぇな。
俺は力強くでもお前を連れて帰るよ」




俺は謙人に刃を向けた。










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