桜物語2
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「近藤さん、俺だ。
少しいいか?」
中からは快く二つ返事で返ってきた。
「おや、新崎くんではないですか」
「山南さんも一緒だったのか…丁度いい」
「もう調子はいいみたいだな!」
「はい。ご心配おかけして申し訳ございませんでした」
「いや、元気になってくれて助かったよ。
まだ総司も平助も怪我が治らなくてな…」
困ったように、しかし近藤さんは優しく微笑む。
「近藤さん、山南さん。
実はこいつについて一つ報告があるんだ」
土方さんは俺に視線を移した。
俺は小さく深呼吸すると、先ほどと同じことを話した。
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