桜物語2
□53. 沖田side
1ページ/1ページ
「沖田さん。俺は昔、貴方と……………、」
驚いた。
もしかしたら晋哉は…否、新崎は昔に僕と会っていたことを思い出してくれたのかもって…
「…昔が、なに?」
どうしたらいいか分からなくて冷たく言い放った。
まだまだ子供だよね、僕も。
「っ、すみません…失礼します、」
「あっ待って、…'新崎'!」
泣いていた…?
頭の中を巡るのは<後悔>の二文字。
「………っ、」
今さら遅いけど、君を追い掛けてもいいかな…?
また君を泣かせてしまうかもしれない…けど、何もしないのは嫌だから。
「…っ蒼!」
走るよ。
ちゃんと話したらきっと、蒼が泣かなくてすむから。
ちゃんと伝えてあげるよ。
好きだよって。
.