桜物語

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「晋哉、団子買ってきたんだが一緒に食わねぇか?」




片手に団子の袋を持って入ってきたのは原田さんだった。




「…すみません、実は甘いものが苦手で…」



「そうなのか?この前、源さんが晋哉と団子が食ってたって聞いたからよ」




あの時、源さんではなくて他の人ならば、すぐに断っていつものように過ごしていただろうな…。




「……」



「……」



「……」



「……」



「……ご一緒してもよろしいですか?」




呟くようにそう言えば原田さんは笑顔でもちろん、と言ってお茶を持ちに出ていった。

"あの人"と原田さんを重ねてしまうのは失礼だとわかっていても俺には無理なんだ…






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